佐藤康行の言葉をお伝えします。
ある四十代のビジネスマンN氏から、こんな話を聞きました。
「お金に困っている人がいたので、その人にある新しいビジネスを紹介したところ、是非取り組みたいというのです。
私の好意で出資をしたのですが、どうもこちらが意図していたのとは違う方向に行ってしまっているんです。
どう対処するべきか困っています」 これはまさに、いままでのNさんが出たのでしょう。
どういうことかというと、出資してもらった方は、じつはNさんそのものなのです。
私たちの周りに起きるすべての出来事は私たちの心そのものだからです。
人の心にはいい面も悪い面もいろいろあります。
それがいろんな形で現象として現れてくるのです。
人間が行動するときに、欲で行動するのか、本当のその人の愛で行動するのか、二つに別れると思います。
Nさんの場合はどうだったでしょうか?
もし、その人を助けてあげようという愛から出た行動だとするなら、見返りを求めたらおかしいわけです。
逆に自分の利益も求めているのなら、出資をする人をどこに行こうとしている人なのか、人間性はどうなのか、と正確につかまなかったNさんに問題があるということになります。
いうならば、どのような場合もすべて自分自身に問題があるということです。
それも百%です。八十%はあなたで、二十%は他の人ということはないのです。
早く気がついていかないと、一生涯同じようなことを繰り返す可能性があります。
なぜなら、自分自身のなかにそういう心があるからです。
心が完全に変わると、同じような発想や考え方の人たちと縁ができるようになりますから、そういう人と一緒に今度からは組めるはずです。
ここでは、もうそれは勉強料だと思って、手放してもいいかもしれません。
大した問題ではないのです。
問題はこれをどう今後に活かすかです。
類は類を呼ぶといって、自分が素晴らしい人間になったら、素晴らしい人間が寄ってくるのです。
まだ大したことのないレベルだとしたら、そういうレベル同士で集まることになるのです。
ですから、その人を変えようとしてもムダです。
また、その人と縁が切れてもまた同じような人と縁ができてしまうのです。
まず、自分自身の心のあり方を変えることに集中することです。