866.ダイヤの原石3

佐藤康行の言葉をお伝えします。

隠れたダイヤモンドに気づけ
についてです。

私たちは、先人から多大の恩恵を
受けて生きています。

しかし、普段は
そのようなことは考えず、
不満ばかり胸に抱いている人が、
少なくないのが現実だと思います。

「何でもっと金持ちの家に
生まれなかったんだろう」

「どうしてもっと美人に
生まれなかったんだろう」

「もうちょっと頭のいい
遺伝子を持って生まれたかった」

こうしたことをいい出せば、
およそ切りがないものです。

ハタから見れば
うらやむような境遇の人でも、
「もっと、もっと」と、
自分に足りないものを
ほしがるものです。

私とてもっと学校の勉強ができて、
長身で美男子に生まれていたらと
若いころは思いました。

けれども、
反対にもし長身で美男子で、
そして家柄もよくて
学校の勉強もスイスイと
できるような完璧な男性として
生まれていたならば、

とてもではありませんが
現在のような状態
ではなかったでしょう。

おそらくそこそこ要領よく
勉強して有名大学に入り、
大手企業にでも就職して、
平凡な人生を送っていたことでしょう。

私にはこの体と頭脳
しかありませんから、
イヤでも努力するしか
ありませんでした。

その結果、曲がりなりにも
経営者として成功し、
また真我の世界に
分け入ることができました。

つまり、一度は不満を抱いた
自分の境遇は、実は
大変な財産だったのです。

この頭脳と体、そして境遇が、
私にふさわしくない道に
私が入らぬよう通せんぼしてくれたから、
私は一直線に真我まで到達できたのです。

そう、自分ではツマらない
石ころと思っていたものが、
実はダイヤモンドの原石だったのです。

人生には思い通りいかないことが
いくつもあります。

しかし、それらは決して
あなたを絶望させるために
あるのではなく、

あなたの奮起を促すためにあるのです。

長く生きていれば、ときに

「何でこんなひどい目に
遭わなければいけないのか」

と思うようなことがあるものです。

ここで絶望し、世を恨むだけでは
何も生まれません。

この出来事に、何の意味があるのか。
起死回生の策はないのか。

そう考えることで、
あなたの魂は磨かれます。

「艱難汝を玉にす」なのです。

こうした不本意な出来事は、
実は人生における
ダイヤモンドなのです。

先人から受け継いだものは、
素晴らしいものもある一方で、
あまり歓迎できないものあります。

親の借金など、
その最たるものでしょう。

しかし、借金を背負ったことで奮起し、
会社経営者として
大成功することだってありえます。

この場合、借金は
ダイヤの原石だったのです。

磨けば、ダイヤモンドが
出てくる原石だったのです。

このようなことは、
人生においていくらでもあります。

一見、大したものではないことが、
実は大変な意味を
持っていたということです。

蓮の花は泥沼の中から咲きます。

泥沼も蓮の花も、
いずれもダイヤモンドです。

花はほしいが泥はいらない、
とはいきません。

そしてこうした
「ダイヤの原石」に気づくことが、
多くの人たちには
求められているのです。

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