1620.教えでは救われない

真我日記

佐藤先生の言葉をお伝えします。著者宇宙意識で因縁を切るより
今、私たち日本人の心が大変荒んでいます。

自殺者は、年間3万人を超えました。

離婚が年に25万組です。

うつ病や“引きこもり”と言われる人が、全国に百万人以上いると言われています。

では、一体こういう問題はどこに行ったら解決するのでしょうか。

うつ病の人は病院に行ったら治るのでしょうか。

病院に行っても薬を飲まされるだけです。

どうやって心を薬で治すのでしょうか。

宗教は、本来こういった問題を解決する役割のはずです。

では、本当に宗教がその役割を果たせているのでしょうか。

はっきりいいます。

宗教を一生懸命やっている人やその子どもは、かなりの確率で余計に苦しむ結果になっています。

これはなぜかというと、“いい教え”を頭で学んでいるからなのです。

「人を愛しましょう」と頭で学んでも、実際には人を愛せない自分がいることを自覚すると、自己嫌悪に陥ってしまうのです。

「どうして私には、こんな嫌な心があるんだろう」と、自分自身が情けなくなってしまいます。

そして、その自分の欠点を隠して、いい所だけを見せようとするようになります。

すると、解決しなければならないことが、いつまで経っても解決しません。

また、“いい教え”を学ぶほど、他人の欠点がよく見えてきますから、人を蔑んで見たり、批判をしたりしてしまいます。

さらには、自分の子どもを、その“教え”の枠にはめ込もうとします。

親の言うことを聞こうとする子どもは、その枠から出られずに塞ぎこんでしまいます。

逆に反発する元気のある子どもは、親から離れて不良になったりしてしまいます。

“いい教え”を学んでいる人は、頭だけで「もう私はわかった」と思ってしまう傾向があります。

私の講演を聞いて、「うちの教えと同じ!」とうなずいて拍手をする人は、実は一番わかっていない人なのです。

ですから、そこから改善ができません。

教えというのは知識です。

しかし、私が伝えようとしていることは、命の悟りです。

この命の悟りは、知識では絶対に得られないのです。

本当にわかってきた人は、グーッと何か熱いものが体の中からわいてきたり、頭を抱え込んだりします。

そういう人は、だいぶ、わかりかけてきたといえるのです。