1399.成功イメージと決別する生き方

真我日記

佐藤康行の言葉をお伝えします。著者生き方教室より
成功哲学や願望実現のためのガイドブックをひもとくと、寝入りばなや瞑想中に自分が成功したイメージを思い浮かべれば、本当に成功すると説かれている。

確かに、成功したイメージを思い描くというのは必要な場合もあるが、それだけではもう一歩浅いと私は捉えている。

なぜならば、それは己を知らないで単なる想像力で、イメージしているにすぎないからである。

想像というのはいくらでも広がっていく。

己を知らないで、あるいは自分の適性を全く考えないで想像力だけで行うと、現実とのギャップでかえって苦しむことになる。

だから、目標や夢を心に抱くのは大事なのだが、その前に己を知るのが必要である。

「青年よ。大志を抱け」

と、北海道の若者に向かってクラーク博士がいったことがある。

私は、この前、北海道に行ったとき、この言葉に一言加えた。

「青年よ。己を知って、大志を抱け」

社長に向いていない人が、社長になるのが成功だと思って社長になったとしても、後になってから苦しむケースが多いのだ。

元々、社長に向いていないのだから、様々な意味で大変な目に遇って、気苦労したり、大病したりするのである。

そうなると、いったい何が成功なのかということになってしまう。

一番大事なことは、自分自身を知ることである。

そしてそのうえで自分を最大に生かす目標を持つということである。

それが一番進んだ成功哲学なのである。

でも、己自身を知るというのは自分の力の世界の限界を知るという意味ではない。

これが限界と思ったときが限界だから、その時点で自分を限定するのではなく、もっと根本的な自分自身の本来の姿を知るということである。

犬は犬、猫は猫。

犬が猫になろうとしても、ゴキブリがゾウになろうとしても無理な話である。

それは己を知らない哀れなピエロである。

だから、まず己を知る。

自分が大きいか小さいか、あるいは自分が偉いか偉くないかを知るということではない。
宇宙には大きい小さいもない。

ましてや社長が一番偉いわけでもない。

社長にはみんなを引っ張っていく役割がある。

みんなを率いている社長も偉いし、それぞれの部署についている従業員もみんな偉いのである。

ただ、役割の分担が違うだけである。

人間にはそれぞれ天から与えられた使命、天命、役割があるのだから、その自分の役割に気づいて、その役割を一番輝かせるような生き方をしていただきたい。