1318.逆境こそ気づきのチャンス

真我日記

人生のなかでは何度も逆境といえるときがあるでしょう。

もし、あなたがいまそういう状態にいたとするなら、逆境こそ気づきの絶好のチャンスだといいたいのです。

私の講座の受講生でもある四十三歳のT・Mさんは、ある有力メーカーの役員をやっていました。

ところが会社の業績が大幅に悪化して、二百四十人いる社員を百二十人に半減するという大リストラ計画が立てられたのです。

会社自体も大ピンチですが、彼自身も今後どうすべきかを真剣に考えました。

役員だから倒産でもしないかぎりクビになることはないけれども、果たしてこのまま会社に身を置いていてよいのだろうか、と悩みました。

彼の下した結論は、これを機に会社を退職し、自分を活かして世のなかに役立つような新たな仕事に就こう、というものでした。

彼はいま人材会社のコンサルタントとして活躍しています。

そして、多くのビジネスマンに対して、将来自分を活かすためにはどうしたらよいか、といったことについてアドバイスを与えています。

人生にしろ会社にしろ、現状維持ということはないのです。

人は一秒一秒死に向かっています。

会社も発展か衰退のどちらかしかないのです。

刻一刻と変化しているのです。

水の入った二つのナベのなかに、それぞれカエルを入れたとします。

片方のナベは強火でバッと温めたとします。

もう一方は弱火でとろとろと温めたとします。

その時にどちらのカエルが助かるでしょうか?

答えは強火で温めた方です。

なぜなら、水が急激に熱いお湯になるのですから、カエルは驚いて尻に火がついたようにバッと跳び出すでしょう。

ところがとろとろ温まってくると、その水が温まっていることに気がつかず、こちらのカエルはゆで上がって死んでしまう可能性があるのです。

終身雇用でとろとろと勤めていて、定年になって、「はいご苦労様」と用無し人間になるより、リストラか何かの逆境に会い、強火でバッと尻に火がついたほうが、気づきも得やすいのです。

自分の人生を見直すきっかけですから、逆境はチャンスだととらえられるようになればよいのです。