2608.心を返すってどういうこと?

真我日記

写真はなすとコーンのパスタです。茹で具合も味もバランスが良く美味しかったです。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

佐藤康行(YS)メソッドをお伝えします。

 

心のオウム返し、「心の鏡返し」は、

相談者が言葉に出して表現するその奥にある思いを聞いて、相手に返すことを言います。

 

心のドクター佐藤康行先生は、この相手の心を聞く耳を、「心耳(しんじ)」と言われます。

 

心は、目に見えませんし、言葉に出さなければ分かりづらいものとも言えます。

 

先の佐藤先生の例え話で、「お寿司が食べたい」と聞いた際の、

その人の言葉の奥にある「本当の思いは何なのか?」を聞くということになります。

このケースでは、

「お寿司」ではなく、「おなかがすいた」というのが、本当の思いなわけです。

 

人は必ずしも、心に思っていることをそのまま口にしない場合もあります。

思ったことをそのまま言葉に出すと、

まずい状況になってしまうと予想される場合などは、それを抑えてしまいます。

 

本音と建前といわれるものです。

 

一般に、心に思うことを本音といわれます。

心の3層構造でいう、第2層目の潜在意識の部分のことになります。

建前は、理性をもってその場を切り抜ける表向きの表現と言えるものです。

これが第1層目の、頭の知識、顕在意識の部分です。

 

心に思っていないことを口にする。

心に思うこととは、違うことを言ってしまう。

 

本音と建前が違うとは、

例えば、誰かに何かを言われたとします。

それを聞いて、カチーンときて、腹が立ったとします。

その時に、怒りをあらわにせず、

 

ただ黙ってしまう

スーとその場を立ち去る

平然とした態度を取る

作り笑いをする

勉強になりましたとニコニコして答える

 

などの態度を取るような場合です。

 

ここに、

人の言葉が外界の刺激となって、自分の中にある過去の記憶が反応し、

怒りと言う感情が沸いてきて腹が立つにもかかわらず、

頭の理性で、ふたをしてそれを出さないようにするという構造が見て取れます。

 

心という本音の源泉は、第2層目の過去に記憶にあるということになります。

 

例えば、以前に、言いたいことを言って、

相手を怒らせた

嫌われた

反対に、攻撃された

起こられた

つらい思いをした..

などの経験によって、

今度は逆に、理性でふたをして自分を抑えるようになってしまう場合もあるかもしれません。

それがまた、根本原因になってしまう可能性ががあるのです。

 

言いたいことがなかなか言えない、本音を出せないという状況が募ってくると、

だんだん苦しくなってくることが予想されます。

 

心は、感情で言えば、非常にシンプルな言葉で表現が可能です。

 

嬉しい、楽しい、苦しい、つらい、悲しい、腹が立つ、悔しい、などです。

 

感情を表に出して発散できない性格の人は、ますます自分を抑えることになってしまいます。

 

 

心のドクター佐藤康行先生は、この状態を非常に分かりやすい例えで話されます。

 

ここに生ゴミがあるとします。

その生ゴミを押入れに入れて、戸を閉めます。

閉めると見えないですから、これで大丈夫と思ってしまいますが、

生ゴミはやがて発酵して匂いが出てきます。

その発せられるいやな匂いを一番嗅がなくてはいけないのが、自分です。

そして、自分の周りの人にその匂いを嗅がせることになります。

それがやがて、近所へも広がっていきます。

この匂いのことを性格といます。

 

生ゴミが、第2層目の潜在意識、押入れの戸が第1層の理性というふたという訳です。

 

うつ病などの精神疾患の症状が出る方には、このように自分を抑えてしまう方も少なくないようです。

 

なかなか自分が出せない….

 

カウンセリングの際には、特に相談者の方が、口にされる言葉の奥にある思い、

心を分かってあげることがとても重要になります。

 

それには、相談者の言葉に振り回されることなく、その言葉を発する思い、感情を聞いて、

それを返してあげることがポイントです。