1729.コンプレックスは財産

真我日記

写真はサバのみりん漬け焼きです。サバはどんな味付けでも美味しいです。
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佐藤先生の言葉をお伝えします。著書たった二日でまんまるより
私は若い頃、コンプレックスの塊りでした。家は貧乏、育ちもよくない、背も高くない、いいのは顔だけ!?まあ、それは冗談ですが、本当に情けない男だ、と思ってました。

好きな女の子に声を掛けようと思っても、オドオドして声を掛けられず、そのうち、勇気のある友人に彼女をとられてしまったこともありました。

私は悔しくて、情けなくて、布団をかぶって泣いたこともあります。

また、私は人前で話をするのがたいへん苦手でした。

あるとき、それを知っている友人が、わざわざ私を指名して話をするように仕向けたのです。私は何分間も黙ったまま、ただ顔を真っ赤にして立っているだけでした。

「ちくしょう、わざと俺に当てたな」と悔しい思いをして、相手を恨んだこともありました。

私はその頃から、人前で自分の意見を正しく言える人間になりたいと心から思っていました。

「今に見ていろ、今に見ていろ」という独り言が、当時の私の口癖でした。私にあるのはただ、負けん気だけだったのです。

そこで私は自分のコンプレックスを逆にプラスに転じてみようと思い、その努力を始めたのです。

例えば飲みに行くとき、なるべく自分よりハンサムな男と行くようにしていました。ハンサムな男は黙っていてもモテますから、私は当然悔しい思いをします。

しかし、それは私の勝手な逆恨みであって、彼が私に何かしたわけではないのです。その事実を受け入れた上で飲みに行っていると、だんだん悔しいという気が起こらなくなってきました。

それより、どこか彼より素晴らしいものを持とう、自分を磨こう、という前向きな気持ちに変わってきたのです。

私流に考えると、コンプレックスというのは実は貴重な財産なのです。

ハンサムな男は、現状に困っていませんから、そのままでいいと思い、自己を改善する必要性を感じません。

反対に私のような人間は、悔しい、このままでは嫌だ、と思いますから、そこに努力や改善が生まれてくるのです。

それが、長い間にどれだけの開きを生み出すことでしょう。そう考えると、コンプレックスこそ大切な財産なるのです。

松下幸之助さんも言っています。

「私の家は貧乏でした。学歴もありませんでした。そして病気がちでした。だからこそ、私は成功できたのです。私の家は貧乏だったから、素直にお金が欲しいと思いました。学歴がなかったから、素直に学歴のある人を尊敬できました。病気がちだったから、自分が動かないで人を動かすことを覚えました」と。

まさに、自分自身のコンプレックスは財産なのです。それはちょうど振り子のように、右に振った分だけ左に振れるという原理と同じなのです。

不足した分だけ埋めようと努力をしますから、失敗したとしても、その分、成功しようという思いが強くなるのです。

宇宙の法則には、このように不足分を埋めようとする働きがあるのです。ちょうど、地面に穴が開いていると、そこに水が入って埋まるのと同じです。

そう考えると、我々のコンプレックスは自分自身を高めるための貴重な財産と言えるのです。