佐藤康行の言葉をお伝えします。著者「悩み解決明快答」より
「どうして、私はいつも貧乏くじを引くんだろう…」
「いつも同じタイプの上司で悩んでるんです」
いろいろ悩みはつきないけど、振り返ると、どうも同じパターンでいつも悩んでいるということに気がついたことはありませんか。
あなたの悩みにも共通したパターンがないでしょうか。
そして、それを単に「運が悪いんだ」と片付けていないでしょうか。
あなたの周りに同じような問題が起きたり、同じような人間関係のパターンで悩むのには、法則があるのです。
私たちの心は、ちょうど鉄を引き寄せる磁石のように、磁力を持っています。
その心の磁力が、心の中にあるものに類似したものを引き寄せているのです。
これが「磁石の法則」です。
たとえば、自分の心にゴミをもっていると、同じようなゴミを引き寄せます。
心に「面白くない」という思いばかりためていると、「面白くない」出来事ばかりが起き、いつも貧乏くじを引いているような気分を味わうことになります。
実は、あなたの目の前に現れることは、すべて、あなたの心の中にあるものが原因です。
ですから、望まない出来事に遭遇したとき「なんでこうなるんだ!」と環境を責めるのではなく、「ああ、自分の心の中に、このことを引き寄せる何かがあるんだなぁ」と受け止めるのが筋なのです。
引き寄せるものを変えるには、あなたの心を変えるしかありません。
心が変われば磁力の質が変わります。
「ゴミ」を引き寄せていた心も、一度変われば、「ゴミ」は引きつけず「鉄」を引きつけるようになる。さらに変われば、今度は「黄金」だけを引きつけるようになる。
あなたが知り合う人や、あなたにふりかかる出来事はすべて、あなたの心という磁石が引き寄せているのです。
ですから、もし、あなたが、今よりもっと素晴らしい人と出会い、今よりもっと素晴らしい人生を送りたいとお思いならば、「心の磁力」を変えるだけでよいのです。
では、「心の磁力」はどうやって変えたらよいのでしょうか。
ひとつたとえ話をしましょう。
今日は、ピクニックです。
あなたは、ここのところ、失敗続きでたまりにたまった仕事のストレスを解決するため、週末の休みを利用して山登りを楽しむところです。
さあこれから、という麓にいるとき、そこから見たら、まだ日常とそれほど変わらない景色が広がっています。
あなたはまだ、昨日まで心に重く引きずっていた仕事のストレスが残っているかもしれません。
しかし、どんどん登って、中腹からふと振り返ってみると、広い景色がパーっと目に飛び込んできて、日常から離れた開放感と、頂上へのわくわく感が心にうずまき、さっきまでの、重いストレス感は忘れつつあります。
そして、頂上。
そこから見える感動的な景色が、もうすでにあなたの心を変えていて、そのすっきりしたあなたの心は、昨日までのストレスを引き寄せない、違った磁力に変化しているでしょう。
「心の磁力」を変えるには「視点を高くする」ということなのです。
私たちは、さまざまな視点を取ることができます。そして、それぞれの視点で感じることや、思い、心が違ってきます。
視点が上にあがると、結果的に心が変わります。
当然、高い視点になれば過去よりも、もっと素晴らしい良い心の状態になってきます。
しかし、山は登れば高くなって景色が変わりますが、心は、どうやって高くするのでしょうか。
そのために、意識することは、「全体から自分をとらえる」ということです。
例えば、あなたが仕事で悩んでいたとしましょう。
「なんで、オレにばっかり、こんなプレッシャーのかかる仕事を任せるんだ」
「他のやつらは気楽でいいよな…」
あなたは、任された仕事が自分の思うように進行せず、自分を責めたり、うまく連携をとってくれない同僚を責めたりといったジレンマにストレスをためて悩んでいます。
悩んでいるときは、とかく、「自分」から物事をとらえているものです。しかし、それを、「会社全体」でとらえるのです。
すると、会社全体の理念に基づいて、目的を持ったプロジェクトがあり、そのプロジェクトを進行させる一員として、あなたの役割があり、仕事がある、ということが見えてきます。
すると、さっきまで見えていなかった自分勝手な部分や、やるべきことが見えてきて、意外とそれが悩みの突破口だったりします。
全体からとらえることを意識したときに、あなたの心の視点は一段高いところにあるのです。
当然、さっきまでの心から変化して「心の磁力」が変わり、あなたの心が引き寄せるものが変わってきます。
このことは、あらゆる場面に応用できます。
夫婦ゲンカは、たいていは自分の都合でしかモノを見ていません。この場合、「夫婦二人」が全体です。
すると、「夫婦二人」の中での自分の役割が見えてきたりします。
ひいては、「国」同士の争いだって、「地球」という全体からとらえた視点で、いくらでも解決の方法は見えてくるのです。
その視点になって、結果的に心が変わるのです。
そしてその心が新しい磁力を帯びて、今度は新しい磁力に類似のものを引き寄せるようになります。
この磁石の法則は、「類は友を呼ぶ」と昔から言われている法則を心の面から説明するものです。
心が変わると、自分に寄ってくる人が変わり、その人から、今までとは違った情報や知恵が入ってきて、それによって、自分の運命も大きく加速していきます。
これは、意識のアンテナの張り方が変わるからです。
あなたの心が変わって、今まで好きだった芸能人から、別の芸能人に興味が出てきたとします。
すると、以前好きだった芸能人の情報はどんどん入らなくなってきて、新たに興味を持った芸能人に関する情報がどんどん入ってくるということがあるでしょう。
新聞のテレビ欄を見てもその芸能人の名前が目に飛び込んでくる。
これは、意識のアンテナがその芸能人に向いているからです。
視点を高くすると、さまざまな方向に伸びた意識のアンテナ全体が位置を変えます。
すると、入ってくる情報が、ガラッと変わるのです。
入ってくる情報が変わると、結果として出会う人、購入する物、遭遇する出来事が変わります。
自分に寄ってきた人が運命を変えてくれることもあります。
「使命に導かれる」という現象があります。
これは、心の視点が高くなり、心の磁力が変化すると、同じ磁力の人との出会うようになります。
そうして出会った人は、それまで触れてきた情報とはまったく異なる情報を持ってきます。
そして、その情報に導かれるようにして、新たな展開が始まり、気がついたら、今までの経験をさらに生かせ、なおかつ、より自分のやるべき方向、つまり使命の方向に向かっていた、というような現象も起きてくるのです。
あなたの視点が高くなり、心の磁石が変化して、黄金を引き付けるもの磁力を持つようになれば、運命がドンドン良くなります。