1533.標識の法則

真我日記

佐藤康行の言葉をお伝えします。著者「悩み解決明快答」より

人生を飛行機の操縦にたとえましたが、ここでは車の運転としてみましょう。

車で道を走ると、道路標識がたくさんあります。

「一方通行」、「駐車禁止」、「速度制限50キロ」...

当然、道路標識があるのは「事故を避けるため」です。

あなたの身の回りで起きるさまざまな出来事も、このような標識としてとらえることができます。

つまり、起きる出来事は、何かをあなたに教え、あるいは指示しているということです。
たとえば、人と話をするとき、相手はいろいろな反応を見せます。そのすべてが「標識」です。

相手がニコニコしていれば、まちがいなく「直進」の「標識」です。そのまま話を続けて大丈夫です。

逆に、相手が顔をしかめて不機嫌そうであれば、「この先危険」または「通行止め」です。すぐに方向転換しなければなりません。

竹中直人さんの芸のように、笑いながら怒る人は、まずいないでしょう。自分が話をしているときの相手の表情は、信用できる「標識」です。

話をするときは、相手の様子に注意したほうがいいということです。そして、相手の反応に合わせて、話をコントロールするのです。

それが、「標識」にしたがうということです。「道路標識」にしたがって自分を「運転する」。そうすれば、まず「事故」はなくなります。

また、たとえばあなたの体の状態も、「標識」です。

もし、病気になったら、それは、「このままの生活を続けたらよくないよ」と体が警告してくれているのです。

この「標識」に気づいたら、無視せずそれに従って生活を変えなければなりません。体の指示をそのつど素直に聞けば、おのずと健康になるでしょう。

そして、あなたの悩みもまた、「標識」です。

「鏡の法則」で申し上げましたように、周囲の状況はあなた自身を映す鏡です。

だから、もしあなたが、ある状況に悩んでいるなら、その状況は、「あなたはこれこれこういう人ですよ」と教えてくれる「標識」なのです。

この悩みという「標識」に対して取る行動として、大きく分けて二つの有効な選択肢があります。

一つ目は、その悩みを避けるという選択肢です。

二つ目は、その悩みに立ち向かうという選択肢です。

どちらの選択肢をとってもOKです。あなた次第です。

たとえば、自分自身のコンプレックスが悩みになっているとします。

その悩みに対して、コンプレックスには触れず避けていくという選択肢と、コンプレックスに立ち向かっていくという選択肢があります。

二つの選択肢のうち、どちらがよいということはありません。状況次第です。

歴史上の成功者には、自分のコンプレックスを財産にしてきた人が大変多いです。

そのコンプレックスに立ち向かって「なにくそ!」と頑張ったのです。それによって、波乱万丈な人生を送った人もいます。

しかし、「コンプレックスに立ち向かっていきたいけど、怖くてなかなか立ち向かえない」と思う方も多いでしょう。実際、コンプレックスに立ち向かうということは、非常に険しい道です。

もし、「それに立ち向かって何かあったら立ち直れないな」と思うのならば、無理をする必要はありません。

もちろん「大丈夫!私はこれを栄養ドリンクにして進んでいける!」と思える人は、その険しい道に、あえて立ち向かっていってよいのです。きっとたくさんの学びがあるはずです。

どちらにせよ、選ぶのはあなたです。「標識」の解釈もあなた次第です。

コンプレックスの悩みは、「立ち向かえ」という「標識」ともとれますし、「危険!避けろ」という「標識」ともとれます。

どちらの解釈をとるか迷うなら、とりあえず立ち向かってください。ダメそうなら引き返せばよいのです。

重要なことは、あなたの悩みは、「標識」だということです。

この「標識」という観点から悩みをとらえてください。

そして、これからどのように行動すべきかを、悩みそのものから読み取ってみてください。

悩みは、あなたに何かを伝えてくれているのです。