1500.心の問題と現実の問題は一つ

真我日記

佐藤康行の言葉をお伝えします。著者生命の覚醒より
以前こんなことがありました。

私の講座を受講された方の中に、十九歳で髪の毛が全部抜けてしまっている娘さんがいました。

可愛いお嬢さんでした。

最初に講座を受けられたのは、彼女のお母さんでした。

講座を受けてすっかり幸せになったお母さんは、家に帰ると、娘さんに向かって「あなた、幸せ?」と聞きまいした。

すると、娘さんは「フン、私なんかいいの!」といって、部屋にこもってしまいました。

その時、お母さんは「ドキッ!」としたというのです。

「私は自分のことしか考えていなかった!」と気づいたのです。

それで、すぐに私の所に電話をかけてきました。

「佐藤先生、是非うちの娘と会ってあげてください!」

娘さんは、部屋にこもりっきりでしたから、私は部屋まで会いに行きました。

そして、彼女に「どうして、頭がそんなふうになっちゃったの?」と問いかけると、彼女は少しずつ心を開いて答えてくれました。

「子どもの頃から、お父さんとお母さんがケンカばっかりして、怖くて怖くて…。それで髪が段々抜けちゃったんです」

お母さんは心のことに目覚めてきているのですが、お父さんが、土建屋さんで、全くそういうことには興味がありませんでした。

「そんなもの、勝手にやっておけ!」といって、まるで相手にされないのです。

ただ、お酒を飲んで、ワーッと騒いでいるのが好きな人なのです。

それで私は、お父さんの隣に座って話しかけました。

「お父さん、娘さんの頭が禿げているのは、なぜだかわかりますか?」

そうしたらお父さんは「うん、何か変なシャンプーでも使ったんじゃないか」と答えるのです。

私は、(これはダメだ!よし、ケンカしてでもわからせてやろう!)と思いました。

「お父さん、何をいっているんですか!娘さんは、お父さんとお母さんが子どもの頃からケンカして、それが怖くて怖くて禿げたっていっているんですよ!」

すると、突然、そこに彼女のお姉さんが飛んできて、お父さんの前に正座して、ボロボロ涙を流しながら訴え始めました。

「お父さん。私も妹と同じ気持ちだったのよ!」

さっきまでお酒を飲んでいたお父さんは、娘の話にびっくりして、ピタッと酒をやめ、黙りこんでしまいました。

私も続けていいました。

「あなたが、大黒柱なんですよ。あなたが変わらなきゃ変わらないよ!いいんですか。このままでは、死ぬに死ねないじゃないですか!娘さんがこんなに落ち込んで、どうするんですか!あなたの娘さんなんですよ」

そうしたら、遂にお父さんが「わかった…。オレも一回佐藤さんの講座を受けてみる」といったのです。

結局、お父さんと娘さん二人が受講することになったのです。

お父さんは、少し苦労されましたが、最後には真我に目覚め、ワーッと泣き出しました。
それを見た娘さん二人も、「お父さーん!」と抱きついて、三人で大泣きしていました。
それから、完全に家族は一つになりました。

精神世界と現実とは別物だと思っている方が多いのです。

しかし、決して別ではないのです。心の問題と現実の問題は一つなのです。