1414.人生の全てが決まる瞬間

真我日記

佐藤康行の言葉をお伝えします。著者生き方教室より
ボールを床に置き、手でポンと押すと必ず押した方向に転がる。

これと同じように、われわれの人間関係や人生や運命は、ほとんど自分が最初に決めた方向に沿って進んでいく。

一年の計が元旦にあるように、われわれが生きていくうえで最も大切な人間関係の始まりは、最初の第一印象にある。

特に、営業は第一印象ですべてが決まるといっても過言ではない。

私は以前、宝石のセールスをしていたことがある。

宝石の場合は、お客様のほとんどが女性だから特に第一印象が大切だった。

最初に会った瞬間「嫌な人だ」と感じられてしまうと、あとからどんなに良い事を言ってもすべてその「嫌」というフィルターを通して判断されてしまう。

その逆で、「ウァー感じのいい人だ」と思われると、何をしても好意的に見てもらえることが多いのである。

だから、最初に会った瞬間の一秒は、後々の一時間、二時間よりはるかに大切である。

私は第一印象をよくするために随分、街の中で練習をした。

前から歩いてくる全く知らない人々に向かって笑顔であいさつするのである。

自分の笑顔が本物かどうか、相手の顔を見て判断したものである。

最初はどうしても作り笑顔でひきつっていたから、よく女性は、気持ち悪がって逃げて行ったものだ。

しかし、あきらめずに練習していると、そのうち「どこかでお会いしましたでしょうか」と相手から話しかけられるようになり、それがきっかけとなって宝石を買っていただいたことも随分あった。

第一印象を言葉や態度で表すには時間がかかるが、笑顔だと一秒もかからない。

人の不幸や失敗したとき以外であれば、笑顔を出して損をすることは一度もなかった。

しかし、これが自己中心的な営業目的だけの笑顔だと、すぐに見破られてしまう。

だから、誰にでも響きわたるような笑顔になるには、一年365日、一日24時間、常に嬉しくて仕方がない人生をあなた自身が歩むしかないのである。

それには頭で物事を考えるのではなく、命で感じとることである。

命で感じるということは、目の前の成功、失敗に振り回されることなく「今現在生かされている」「人と話ができる」ということに感謝し、いついかなる時も嬉しくてしょうがない心になるということである。

21世紀は心の時代である。

これからの布石となる第一歩は、常にあなたの心の中にすべての原因と結果があるということをぜひ、覚えておいていただきたいと思う。