1408.自己暗示をしなくても人生を操る生き方

真我日記

佐藤康行の言葉をお伝えします。著者生き方教師より
潜在能力開発に関していえば、「イメージトレーニング法」という方法が、一般に知られている。

例えば、「億万長者になりたい」という願望を持つ人がここにいたとする。

その人は、自分のイメージ力で自分が億万長者になったときの姿を具体的に思い描くのである。

スポーツ界でもこの方法が採用されている。

有名な野球の選手はバッターボックスに入る前に、自分がホームランを飛ばす姿をリアルな形で何回も思い描くそうである。

イメージの世界で思い描いたものは、現実の世界でもそのとおりになるということで、潜在能力開発の指導者がこの方法を指導の現場で採用している。

しかし、私はこのイメージ法について物申したい。

今はもう、億万長者や社長になったイメージを思い描く時代ではない。

己を知らないで、イメージだけでなんでも思いどおりになるという発想自体、間違っている。

犬が猫になろうとする、あるいは猫が犬になろうとするのと同じである。

一種の自己暗示にすぎない。

そういうイメージを持ってもしかたがない。

犬は犬、猫は猫なのですから、まず犬は犬、猫は猫であることに気づくことなのである。
会社の人間が全員、社長になってしまったら、会社は機能しない。

そうではなくて、まずは自分を知る、自分の役割を知ることが大事だということに気づかなければならない。

犬が猫であると思い込ませるのは、一種の洗脳である。

洗脳というのは、頭で無理やりそう思い込もうとすることだから、自然体ではなく無理がかかっている。

犬は犬、猫は猫という真実に気がつくということ。

これが物事の真実に気づくことなのだ。

犬を猫だと思わせるのは、逆をやっているにすぎない。

例えば、社長に全然向いていないにもかかわらず、社長になるのが人生の成功者であると思い込んで、社長になったとする。

このようなことをしても、社長になってから、えらい苦労を味わって、平社員でいたときよりも不幸になったということもたくさんあるのだ。

これからは、もっと大きな観点から捉えて欲しい。