1352.人間関係の原点は両親

真我日記


佐藤康行の言葉をお伝えします。
私たちが生きていくうえで、絶対に忘れてはならないのは両親のことです。

私が「ステーキのくいしんぼ」を経営しているとき、大きな壁にぶつかったことがありました。

心がどうしてもマイナス思考になって、人を疑ったり、自分を疑ったりして、随分苦しんでいました。

心が本当に芯から荒んだのです。

そんなときに、ある方が「お母さんのお墓参りに行ってみては」とアドバイスをしてくれました。

私は事業と何の関係があるんだろうと思いながらも父に電話をしてみたのです。

そうしたら不思議と心がスーとしたのです。

それで、これは何かあるなと思って、すぐさま飛行機に飛び乗って北海道に帰り、母のお墓参りをしました。

そうしたら、不思議と力がわいてきたのです。

それが私が立ち直るきっかけになったのです。

そのときに、親の問題と自分の人生の問題は関係があるのだと、はっきりわかったのです。

体験から感じたのです。

じつは私は、中学二年のときに母を亡くしました。

私は三日三晩泣いていました。

母は動物的な愛情を持った人でした。

私が病気になろうものなら、一生懸命看病してくれて、貧乏なのに私の好きなものを買ってくれたのでした。

だから、私は逆に病気になりたくてしかたがなかったのです。

その母の優しさは忘れることができません。

でもいま考えると、母が亡くなったことによって、俺がやらなければ、早く社会に出て一人前にならなければ、という気持ちが強まったのです。

それに田舎にいても母もいないから楽しくない。

だから私は東京に出てきて、皿洗いをしながら定時制の高校へ通ったのです。

社会に出てから、独立資金を稼ぐために宝石のセールスマンをやったのです。

その後、実家が火事にあいました。

帰ったときはもう家は灰になってなくなっていました。

祖母は焼け死んでしまいました。

父も髪の毛が焼けていました。

あの強気な父が泣いていました。

祖母の葬式のときに、私は泣きながら、もう帰る家はないのだとはっきり思いました。

悲しい反面、やらなければという気持ちでいっぱいになりました。

私の気持ちはメラメラ燃えてきたのです。

私は貯金を全部おろし、帰りの飛行機代を残して父に全部渡してきました。

それから私は東京に帰って、無茶苦茶頑張ったのです。

両親というのは自分の人生にものすごく関係あるのです。

力がわき出る原点なのです。