私が一貫していっていることは、「生まれ変わろう!」ということです。
「あの人は変わった」といいますが、だいたいは考え方が変わったというレベルです。
私がいっているのは、考え方を変えましょうとか、プラス思考になりましょう、ではないのです。
それではまだ生まれ変わったというレベルとは、ほど遠いのです。
本当に生まれ変わったら、誰が見ても人相が変わった、というくらい変化が起きるものなのです。
私の講演を聞きにきた二十七歳のY・Nさんもその一人です。
彼は、第一印象が、あまり目立たず、ごく控え目な感じの普通のサラリーマンでした。
ところが、いまでは率先して仕事をこなし、会社でも同年代のリーダー的な存在になり、とても頼りがいのある青年に変わりました。
そして何より、彼は人相が変わったのです。
彼のお母さんも彼の変身ぶりには目を丸くして驚いていました。
もしあなたが、共産主義の国に生まれたら、その思想が一番正しいと思うでしょう。
また、ある宗教を二十年も学んだら、そこの教えをもとにして考えるでしょうし、誰か先生についていたら、その先生の考え方にもとづいて考えるようになるでしょう。
それならば、環境が変われば、また考え方もコロッと変わる可能性があります。
私が生まれ変わるといっているのは、そういった考え方を変えるということではないのです。
そうではなくて、知識や考え方や哲学、そんなものを全部はずしたときにあなたのなかからふつふつとわいてくる自然な思いがあるはずです。
これこそがあなたの考えに最も近いのです。
なぜ前出の彼が、人相まで変わったかというと、本当の自分の思いを自覚することができたからなのです。
誰かから何かの考えや教えを学んだからではないのです。
本当に生まれ変わるというのは、考えを変えることではないのです。
生まれ変わるとは本来の自分に戻るということです。
そして、本当の自分に戻ったときは、人相も変わり、仕事のし方や人との接し方も変わっていくのです。