佐藤康行の言葉をお伝えします。
二十一世紀に入り、世のなかは激動の時代といえるでしょう。
いままで、当たり前と思っていたものが当たり前じゃなくなり、倒産しないと思っていた会社が倒産しています。
経済も、社会も、文化も、あらゆるものが根本的に変わろうとしているのです。
そんな先行きが不透明な時代のなかで、一つハッキリといえることがあります。
それは、これからは、会社や他人に依存するような甘い人間は、もうダメだということです。
ある会社の人事部長からこんな話を聞きました。
「会社を本当に支えているのは、全体の二十%くらいの社員ですよ。
六十%は会社の方が食べさせてあげているといったほうがいいでしょう。
そして残りの二十%は完全にお荷物ですよ」
会社によりかかり、すべて会社次第というサラリーマンのことを、会社人間といっています。
この話からすると世のサラリーマンの八十%くらいがこれにあたるのかも知れません。
これからは、自らが会社を支えようとする人間でなければ生き残っていけなくなる可能性があります。
この船に乗れば、どこかに連れていってくれるだろうではダメなのです。
そんな甘い考えはもう捨てなければなりません。
そうではなくて、自らこの船のなかで何ができるだろうかと考え、精一杯行動を起して、貢献するような人間にならなければならないのです。
「タイタニック」という映画が史上空前の大ヒットをしました。
まさにあの映画は現代の私たちに教訓を与えてくれています。
絶対沈まないといわれたタイタニック号さえ沈むのです。
私たちは、タイタニック号の無力な乗客にならないためにも、ここに乗ってさえいればなんとかなる、という甘い考え方を早くやめなければなりません。
あなたが、どんな大企業に勤めていようが、もう会社によりかかる生き方はやめなさい。
会社にあれをやってもらおう、これもやってもらおう、という考えは捨てなさい。
それが会社のためでもあり、あなたのためでもあるのです。
そして、あなたが会社や周りの人たちを支えるような生き方をするときなのです。