799.人間は記憶でできている

佐藤康行の言葉をお伝えします。

「人間は何でできているのか?」ということについて考えてみてください。

粘土でできた人形が壊れた時には粘土で修復しますし、鉄でできた人形は鉄で修復します。全て同じ素材で修復します。

もし「人間は何でできているのか?」ということがわかれば、私たちを変えることが可能になのです。
 
では一体、人間は何でできているのでしょうか?

「人間はほとんどが水分とたんぱく質でできている」、
「人間は細胞でできている」、「人間は素粒子でできている」、
「人間は遺伝子でできている」

いろんな意見があるかもしれませんが、いずれも物理的な発想に過ぎません。

実は私は、「人間は記憶でできている」と捉えています。

記憶でできていると捉えた時に、さまざまなものが見えてくるのです。

そして、記憶でできていると捉えれば、人間を変えることが可能になるのです。

記憶というのは過去のものです。

私は昔、講演などに呼ばれると、常々こんなふうに言っていました。

「人生には変えられることと変えられないことがあります。変えられないことは自分の過去と他人です。変えられるのは自分の心構えと自分の未来です。だから、同じ努力をするなら、変えられることをやりましょう!」

ところが、より追究していくと、どうもそうではないということに気がついたのです。

「過去は変えられない」のではなく、「過去は変えることができる」のです。そして、過去を変えれば未来も自動的に変わるのです。

逆に言えば、未来は過去を変えない限り変えられないのです。

もちろん私たちは、過ぎ去った過去の事実を変えることはできません。しかし、過去の記憶を変えることはできるのです。

さまざまな記憶によって形成された自分の性格、心の状態、価値観を変えることはできるのです。

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