写真はウィンナーと野菜スープです。塩味が効いて美味しかったです。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
佐藤康行(YS)メソッドをお伝えします。
心のドクター佐藤康行先生の名著:奇跡を呼び込む「わがまますっきりノート」から、
「責める心」について、見ていきます。
【責める心】
今までにもお話ししてきましたが、依存症の人たちは、
それ自身が悪いことであり、問題であるという自覚があるために、
十分に自分を責める心があります。
そこに加えて、周りからも責められます。
その結果、周りが責めれば責めるほど、
それから逃げるるためにお酒や薬物にはまっていくということが見えてきました。
このように、責める心とお酒薬物とは、大きく関連しています。
その責める心が、依存症を克服しようとするときに、
足を引っ張る要因の1つになっているのです。
その証拠に、アルコール依存症の大葉さんの奥さんであるちづるさんには、
ご主人を責めるエネルギーがありました。
そして、それがなくなったときに、大葉さんは変わり始めたのです。
しかし一方で、攻める性質を変えるというのは難しいものです。
なぜなら、不完全だと思うから、完全にしようとして攻めているのであって、
ご主人を責めることを悪いと思っていないからです。
そもそも、人を責めるというのは、その人に依存していることでもあります。
相手に、自分を幸せにして欲しいから攻めているのです。
すなわち、批判や不満、攻める気持ちは、依存なのです。
奥様たちは、ご主人を愛していらっしゃいます。
愛してるがゆえに、「アルコール依存症や薬物依存症は悪いことだから、
克服して欲しい、良くなって欲しい、そして幸せにほしい」と思っています。
その表現が、攻めるという形になっているに過ぎません。
愛のエネルギーが、全部攻める方に行っているんです。
【早紀さんのケース】
佐藤先生:ご主人に変化ありましたか?
早紀:薬の量に関しては、変化はありません。
佐藤先生:減ったとおっしゃっていましたが…..。
早紀:
4分の1にまで減ったのですが、そこから減るのは止まっています。
それに、4分の1というのは、ちょっと言い過ぎで、
減ったのは嘘ではありませんが、私から見ると3分の1程度ですね。
それと彼のカバンの中が気になって、こっそり見たら、
やっぱり錠剤が2条ほどあって、喧嘩になりました。
最初に鞄の中を見たというと起こると思ったので、
「他には持っていないのかな?」とすごく聞いたら、
「実は錠剤を持っている」と白状しました。
それって嘘じゃないのと突っ込んだら、
「お守りみたいにして持ってるだけだ」というのです。
「そんなの嘘でしょ!」とさらに使うと、
「嘘だ、嘘だと言われると、俺は薬を飲みたくなる」というのです。
彼の言うように、本当に持っていただけで、
飲んでいないかもしれないのですが、そこはちょっとわかりません。
佐藤先生:
プロジェクトに参加するまでは、彼は薬は止められないと言い切っていました。
「飲んだら死ぬと分かっていても、飲むかもしれない」とまで言っていたのです。
その人が、薬の量を3分の1、
4分の1にまで減らすことができたのです。
それなのに、ご主人の驚異的な成果が正しく評価されていません。
薬が減ったことについて、ご主人は4分の1と言っていましたが、
奥さんは3分の1程度だとおっしゃる。
人というのは、うれしいと、ついつい大きく言ってしまうところがあり、
言ったことに心が後からついていって、本当に4分の1になるかもしれない。
それなのに、
「嘘行っている」とか、「自己を美化してオーバーに言っている」などと言われると、
彼はまたそこから逃げたくなるのです。
どこに逃げるのかと言うと、薬ですね。
薬に向かう原因が逃げにあることは、
今回のプロジェクトのこれまでで判明したことです。
ですから、彼がいたたまれなくなり、逃げ出したくなるような環境作ることが、
彼に薬をやめさせない最も効果的な方法なのです。
私が彼に、
「薬が減って4分の1になったのではなく3分の1じゃないですか」と問い詰めたら、
おそらく彼は、完全に崩れていくと思いますよ。
早紀:
すみません(涙)。
もちろん邪魔をする気はないのですが、ついポイントがずれてしまうというか….。
今のように言っていただくと、ああ、またずれてしまったと気づくのですが…。
佐藤先生:
ここに参加をするのは、彼の問題ではなく自分の問題だと受け止めるためです。
そのように受け止めると、人を責める性質を改善することは、
彼が薬を減らすのと同じぐらい、
あるいはそれ以上に難しいことだとわかってくるでしょう。
実はこの本を読んで、初めて「責める心」が依存からきているということを、知りました。
そして、愛のエネルギーが責める方向へ行っているという、深い意味が明快ですね。
「人の言動、行いは愛を求める叫び」という佐藤先生の言葉を理解するのに、とても役立つ視点です。
続きはまた明日です。