写真は鶏肉と野菜の黒酢照り焼きです。黒酢が暑い夏にピッタリでした。
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佐藤康行(YS)メソッドをお伝えします。
昨日からの続きです。
ブログに記載しました対話の部分を抜粋しながら、ポイントを上げてみます。
きれい好きで、確認しすぎるという強迫性障害で苦しんでいる相談者に対して、
そのことが実は素晴らしい性格だと展開していきます。
まず、このカウンセリングにおける佐藤先生の根本的なアプローチが急所中の急所です。
それは、相談者に対して、一貫して「そのままで、あるがままで、完璧。
これから完璧になろうとするのではなく、もう既に完璧。」を貫いているところです。
そのことから発せられる佐藤先生の真我のエネルギーによって、
このカウンセリングが始まってすぐに、相談者は佐藤先生に心が全開となっています。
この目に見えない部分を根底に、言葉によるやり取りが始まっていきます。
佐藤先生のカウンセリングでは、
常に相手の真我を引き出すこと一点に集約されていることを前提に、
相談者との実際の言葉で交わされたやり取りの中で、
重要なポイントと思われるところを見ていきます。
私が思うポイントは、5つあります。
誰にも迷惑がかからない
自分がそれを素晴らしいことだと自覚すればその瞬間に苦しみが消える
事実、それは素晴らしい長所であり、長所だから、なくしてはだめだ
観の転換を促す為に、分かりやすい例を用いて、話す
認めきれない相談者に対して、言葉の力を利用することを促す
1.誰にも迷惑がかからない
「誰にも迷惑かからないじゃない。何の問題もないじゃない。」の部分です。
相談者は、「そのままで完璧」というところをもって、
「その強迫性障害が、誰にも迷惑がかからない」という瞬間の判断が神技です。
質問を投げかけながら、相談者の環境、状況をお聞きし、
強迫性障害という状態が「誰にも迷惑がかからない」状況であることを瞬時に判断し、
相談者の捉え方の変換のみの方向へ進めていくところです。
佐藤先生は、カウンセリングに限らずいかなる場合でも、
その瞬間の状況判断は、過去のデータでは対処仕切れず、
真我からの判断でなければ本当の意味では的はずれになると言われます。
1000人いれば、1000人全員違います。
その人は世界でただ一人です。
カウンセリングで対峙するその人との全く同じ瞬間は今までにもなかったですし、
これからもありません。
ゆえに、過去の経験や体験をもとにしたデータでは、対処しきれないということです。
佐藤先生は、基本的に強迫性障害という悩みそのものを相手にすることはしませんが、
今回のケースでは、その悩みが他の誰にも迷惑がかからない、ということをもって、
宝に変えていくという劇的な展開が、神技と思われます。
2.自分がそれを素晴らしいことだと自覚すればその瞬間に苦しみが消える
佐藤先生の、でも、「このままでいいんだ」と。「これでいいんだ」と。
自分を認めたら、もうこの瞬間で、数秒で話は解決です。というところです。
相談者が、「そのことが嫌で、つらい」と言われることに対しては、
佐藤先生:「うん。それは、なぜ辛いかっていうと、「よくない」と思ってるから辛いんです。」
相談者:はい、そうです。
佐藤先生:いいと思えば、「これでいいんだ」って言えば、辛くないはずです。
という、
捉え方ひとつで心を変えることができる、心は自由自在である。
ということを言われています。
相談者は「このままの自分で良いんだ!」と、言われることで、
どんどん心が開放されていくのが分かります。
3.事実、それは素晴らしい長所であり、長所だから、なくしてはだめだ
そしてなんと言っても、ここが急所です。
佐藤先生の
「Bさんの性格、その強迫性障害、「そのまんまでいいんだ」
これは長所だ。」
「あなたは素晴らしいんです。そういう性格は素晴らしい性格です。」という部分です。
なんと、強迫性障害がそのままでいいというのみならず、
それが、長所であり、なくなってもらっては困るとまで表現されています。
治すどころか、なくしてはだめだということです。
「悪い」と思っていることが、実は、「宝」であるということです。
相談者:うん。じゃ、このまま続けてていいんですか?
佐藤先生:もちろん。続けなきゃまずいんです。
相談者:え、どうしてですか?
佐藤先生:Bさんのいい所が消えちゃうから。
相談者:ああ。
佐藤先生:続けなきゃ駄目なんです。
相談者:うん。「変わらなくていい」ってことですか?
佐藤先生:そう。変わっちゃ駄目なんですよ。
相談者:初めて言われました。
通常の発想ではありませんね。
一般の医師がこれを見ると、どう感じるでしょうか?
4.観の転換を促す為に、分かりやすい例を用いて、話す
佐藤先生は、対話の中に、絶妙な例えをいれて話しています。
これは相談者が「腑に落ちる」のを、加速させていきます。
最初は、食べ物のたとえです。
==要するに、例えば、何かを食べて、「この味は嫌なんだ」って。
「でも、これは体にいいんだ」って、「必要なんだ」って、
「これは大事なんだ」って認めたら、もうその嫌いが消えるでしょ?==
ここでは、人間の心の自由自在さを表現されており、
従って、あなたにもそれが可能ですよと、相談者に言っているように感じられます。
次に、佐藤先生がご主人だと仮定した例です。
==例えば、仮に私が夫だとするでしょ?
Bさん、「これから、そういうふうにきちっとやってくれよ」って、
「それが私の願いだよ」って言ったとしたら~~~、==
ここでは、実際の会話形式で、いかに今のままの相談者が、
その性格であることが伴侶や家族にとっても大事なことであるかを、話しています。
佐藤先生の例え話は、常に最もその場に適した相手が理解しやすい例を出されます。
事実そのたとえ話で、「あ~そうか!なるほど!」と、腑に落ちることが多くあります。
超一流といえるそのたとえ話は、まさに真我からのインスピレーションなのでしょう。
5.認めきれない相談者に対して、言葉の力を利用することを促す
その強迫性障害、「そのまんまでいいんだ」って。これは長所だって。」
佐藤先生は、「その強迫性障害、「そのまんまでいい」「あなたは素晴らしいんです。
そういう性格は素晴らしい性格です。」「これは長所です。」ということを、
たとえ話を交えて、いろいろな角度から伝えてきています。
しかし、相談者は、どんどん自分を認めてきているにもかかわらず、
どうしても自分のこれまでの「とらわれた思い込み」が、
それを阻止するような感じが出ています。
そこで、佐藤先生は、
あえて「これでいいんだ、これでいいんだ」って言ってみましょう。と、
相談者自らの言葉で、自分の思い込みや、捉え方の癖をはずす為に、
言葉に出すことをリードしています。
「これでいいんだ」という真実を自分の言葉にすることが呼び水となって、
相談者から真我を引き出しています。
このシーンでは、一見佐藤先生が、相談者に言葉に出すことを、
アドバイス、強要しているかのように見える人もいるかもしれません。
佐藤先生のカウンセリングでは、表面的にはどのように見えたとしても、
実は、その言動、態度、会話の全てが、相手の真我を引き出すことに徹底されています。
佐藤先生のカウンセリングが神技と言われる所以は、実はそこにあります。
「一見、通常、これまでは、常識では、」が当てはまりません。
ゆえに、形だけにこだわると、真実が見えてこない場合があるのです。
ここができそうで、難しいところかもしれません。
しかし、佐藤先生は、
「実は、難しくはありません。誰にでもできるものです。
なぜなら、すでにあなた方は真我そのもの、完全完璧だからです。」と言われます。
自分の思い込みから覚めることが先決だということです。
以上が、解説のところです。
総括として、急所をひとつ上げるとすれば、
やはり、「たったの30分あまりのカウンセリングで、相談者にとって、
強迫性障害という悩みが、一瞬にして、宝、財産に変わる」ところです。
「-100が、0になるのではなく、+100にしてしまう」ところが、神技です。
すると、
「-100が+100になったのではありません。もともと+100なのです。」
という佐藤先生の声が聞こえそうです….
明日から、さらに実践のシーンを見ていきます。