写真はプリンです。いろんなプリンがありますが、表面を焦したプリンが一番好きです。
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佐藤先生の言葉をお伝えします。著者宇宙意識で因縁を切るより
徳山秀一さん(仮名・38歳)ほど、真我開発講座を短期間に何回も受講した方はいません。
彼は在日韓国人として生まれ、そのことで小学生時代からひどいいじめに遭ってきました。
無視から始まって、給食の時にはおかずをもらえなかったり、後ろからパンを投げつけられたり、トイレから戻って教室に入ると「ばい菌、ばい菌」とはやしたてられたりしました。
そして、彼は自分をいじめる同級生たちを復讐しようかとも考えましたが、悩みに悩んだ末に出した結論は、「よし、我慢しよう。どんなことをされても、自分の心を殺して無視するんだ」というものでした。
こうして彼は完全に心を閉ざし、周りの人たちを冷めきった目で見るようになりました。
もちろん、どんな人も好きになれませんでした。
そんなトラウマを抱えた彼の心は、「もしここに、人類を滅亡させるボタンがあったら、私は迷わず押します」と豪語するくらい凍りついてしまいました。
そんな彼が、その心のままで仕事をしてもうまくいくわけがありません。
結婚をしてもうまくいくわけがありません。
まさにそれは死んでいるのと同じなのです。
自分が死んでいるだけならまだいいのですが、人を巻き添えにする心があるというのは恐ろしいことです。
しかし、徳山さんの素晴らしいところは、これは良くない、冷え切った自分の心を変えなければいけないとわかったことでした。
最初に真我開発講座を受けた時には、その冷え切った心が温まることはありませんでした。
しかし、徳山さんは、周りの人たち全員が感動で涙に震えているのを見た時に、自分のこの心を治すのはここしかないと思ったのです。
そして、徹底的に自分の心を見つめることから始めたのです。
3ヵ月か4ヵ月経った頃から、彼の人相がみるみるうちに変わってきました。
冷たく笑いのない顔から、温かく柔らかく優しい笑顔の顔になり、本当に人を心から愛せるようになっていったのです。
彼は言いました。
「以前は、昔のことを思い出すだけでも苦痛でした。
思い出した時に浮かぶ同級生の顔は、いつも眉間にシワを寄せて、口を歪めた険悪な表情でした。
でも今は、みんな優しい表情を浮かべているんです。
なかでも驚いたのは、一番ボクのことをいじめたクラスメートの顔が、笑顔に変わったことです。
それに、彼が実は一番淋しかったんだと気づいたんです。
彼は母子家庭で育ち、お母さんがいつも仕事に出て家にいなかったから、いつも淋しい思いをしていたんです。
ボクの家は学校に近かったため、冬の冷たい風が吹く中、母がボクに暖かい弁当を届けてくれることもありました。
それが彼にはうらやましくて、ボクのことをいじめてしまったのだとわかったんです」
こうして、彼の心を冷たく凍らせていたいじめの問題が解決した時、韓国籍に対する思いも、大きく変わっていきました。
そして、彼は自分のことが運がいいと思えるようになったのです。
それは、自分が韓国人と日本人の両方を味わうことができるからです。
それに、自分と同じような立場で苦しんでいる人たちの気持ちもわかるからです。
「今ボクは、韓国の文化にとても興味を持っています。
先日は、両親と一緒に、韓国特集のテレビ番組を見ました。
“ジャーン、ジャーン”というドラの音、肩で踊る独特の踊りに、韓国の空気を感じました。
それから、今まで耳にするのもイヤだった韓国語を、今真剣に学んでいます。
韓国の文化に、こんなに親近感を持てるなんて、ボクは本当に運がいいんです!」
彼がこのような心になって仕事をし、お嫁さんをもらったら、これから幸せになることは間違いありません。
本当の自分に目覚めるということをまず徹底的に行って、それから自分の人生を歩もうとした徳山さんの優先順位が正しかったのです。
普通の人は、忙しくて、本当の自分を知るということなど後回しにしてしまいます。
しかしそれは間違いです。
本当は、まず自分自身の素晴らしさに目覚めることが先決で、それからその素晴らしい自分を一般社会や普段の生活の中で出し切っていくべきなのです。
二本の路線があって、一方の電車に乗ってまっすぐ行くと崖になり、もう一方の電車に乗って行くと黄金があるとします。
もし崖の方に向かって行く電車に乗っていたとしたら、早く電車を走らせれば走らせるほど、早く崖に落ちてしまいます。
ではどうしたらいいのでしょうか?
それには路線を変えなければいけません。
その電車から降りて、黄金に向かう電車に乗り換えるのです。
まさに徳山さんは、崖に向かう電車から黄金に向かう電車に乗り換えたのです。
これからきっと彼には明るい未来がやってくることでしょう。