佐藤康行の言葉をお伝えします。著者生き方教室より
「宇宙の法則」という言葉を盛んに耳にするようになってきた。これは、まさしく人類の意識が目覚め出してきた、ということなのだ。
今までは、小さな範囲でしか、各々の個でしか、物事を見なかった。
精神世界を研究している方の中には、今の人々が目覚めていることについて、地球がそれだけ成熟したからだ、言う人もいる。
私は、むしろ「反動」によるものであると考えている。ちょうど振り子のように、あっちの方向に行った分だけ、こっちに戻る反動である。
行った分だけ戻るから、人間が欲得で暴走していたのが、その反動で反対方向に戻って目覚めざるをえなくなったのである。
それは、頭だけではなく、心、魂の部分で目覚める、ということなのである。
そうしなければ、人類の生きる道がないことが、人間は少しずつ本能的にわかってきたのである。
ゴムをどんどん引っ張っていったら、ついに切れてしまうかパチンと戻るかのどちらかなのだ。それと同じく、行きつくところまで行って切れてしまうか、戻るかのどちらかなのである。
このまま欲得で走ってもよいのだ。ただ、最終的にはゴムと同様切れてしまう。それも宇宙の法則なのである。
よく、宇宙の法則に従っているとか、宇宙の法則に背いているというような表現を耳にするが、それはまだ、わかっていない証拠である。
なぜなら、すべてが宇宙の法則であり、宇宙の法則に反することはできないからなのである。
宇宙が一つの生命で、人間の存在はその中の細胞のようなものである、と捉える見方があるが、それもまだ物質的な見方をしているにすぎないと思う。
マクロ、ミクロ、という言葉がある。宇宙をマクロ、人間をミクロに見る傾向があるが、これなどは、まだ物体的にものを見ている証拠なのである。
元々、宇宙にはマクロもミクロもない。両方とも無限なのである。ミクロも無限、マクロも無限なのである。
人間は六十兆の細胞でできているというが、その細胞一つ一つは何かというと、やはり無限なのである。
細胞のようなものでも、全部宇宙そのものであり、無限だ、ということなのである。