佐藤康行の言葉をお伝えします。
「失敗は成功のもと」とエジソンがいいました。
まさにそのとおりなのですが、正確にいうならば、失敗から成功を生み出すのも、失敗から失敗しか生み出さないのもあなた次第なのです。
ここに二人のビジネスマンがいたとします。
一人はどんな仕事をやるのも、非常に慎重に考えてからでないと実行に移せないタイプとします。
いつも、グズグズ考えてばかりいる。
一方、もう一人はとにかく一度この方法でやってみようと決めたら、思い切ってやるタイプだとします。
どちらかというと、先に行動をしてしまうタイプです。
前者は、市場調査をしてからでないととか、前例はあるのか、失敗したらどうするのか、競合があるから勝てないんじゃないか、まだ技術力が弱いんじゃないか……というように実行に移す前にあれやこれやと考えてしまいますから、なかなかいざ実行といきません。
このグズグズと考えている間は、成功も失敗もなく、失敗以前の問題です。
後者は、ある程度の予測と計画を立てたら、さっと実行に移しますから、結果も早くでます。
そして仮に失敗したとします。
しかしこの人は、この経験から、こうしたら失敗するんだな、というノウハウを得ることができます。
失敗から教訓を得ることができるのです。
ノウハウと経験はそれ自体が大きな財産です。
そう考えれば、既にそれそのものが成功ととらえることができるのです。
そして、そのノウハウをもとに、次の手が打てます。
そしてさらにそこからまた新しいノウハウを得ます。
そうやって繰り返していくうちに、いつかは必ず望んだような結果が出てくるのです。
では、失敗という経験をすぐに成功に結びつけるポイントはどこにあるのでしょうか?
それは、ひと言でいうと、素直な心にあると思います。
素直な人はサッサッと行動し、ああこれをやると失敗するんだなとか、こういうところはムダなんだな、というふうに、経験から素直に学び、それを次に活かしていきます。
しかし、後者のようにいつもこだわりがあったり、自分を正当化したりする人は、せっかく出た結果をノウハウにも経験にもすることができないのです。