1283.思いもよらない人生にこそ価値がある

真我日記

佐藤康行の言葉をお伝えします。

書店にいくと、「あなたの思ったとおりに……」「……で思いのまま」のような本のタイトルや見出しをよく目にします。

人は自分の思いどおりになる人生が最高だと思っています。

では果たして本当にそうでしょうか?

じつは「思ったとおり」よりも素晴らしい人生があるのです。

それは「思いもよらない」人生なのです。

あなたが、どこどこの素敵な洋服が欲しいと思ったとします。

それを買うためにお金をためてそれを手に入れたとしたら、それは嬉しいでしょう。

しかし、ある日突然あなたの友人が、これプレゼントといって素敵な洋服をくれたとしたらどうでしょうか?

最初はびっくりするでしょう。そして、思いもよらない出来事に喜びと感動がわいてくるでしょう。

また、いままで着ようとも思わなかったのに、とても自分によく合うことがわかれば、まったく新しい価値観が入ってくることになります。

思いもよらないことが、私たちの価値観の幅を大きくしてくれます。

自分の手で手に入れたら、それは思いどおりだからその先はないのですが、まったく思いがけない人からポンともらったら、そこにはその人の心がついてくるのです。

そうすると感謝の気持ちがわいてくる。

そしてそれはまた、自分の成長にもつながるのです。

企業も学校もいまの世のなかのほとんどは、何かの目標をもってひたすらそれに向かって進んでいます。

企業なら売上何億達成できれば成功という価値観です。

社会や消費者のことは二の次で、とにかく売れれば勝ち。

インスタントラーメンだろうがポルノ雑誌だろうが売れればいい。

ということは、目標を立ててそこに全員で向かうということは、これはひょっとしたら何のことはない、エゴ集団を作っている可能性があるのです。

仕事をやるうえではもちろん目標を持つことは必要なのですが、それまでに、一度目標をはずしてみなさい、ということです。

自分の考えを一旦停止してみるのです。

そこに、はじめていままでとは違った考え、新しい発想が出てくるのです。

そのときにこそ、思いもよらない素晴らしい恩恵を受けることができるのです。