932.個体意識から全体意識へ2

真我日記

佐藤康行の言葉をお伝えします。

「わが国」という意識レベルを

早く卒業しようう

についてです。

日本人は、

「わが日本」「日本がわが国」

という考え方、とらえ方を

そろそろ卒業しましょう。

そうではなく、日本人は、

この地球が故郷であり、

宇宙が住み家だという

とらえ方をしましょう。

自分という個、日本人という個、

それを個体意識といいますが、

そういう個体意識を卒業して、

地球という全体、宇宙という全体で

とらえた全体意識に目覚めましよう。

いまこそ、かつての鎖国日本が

開国して明治維新となったように、

ほんとうの意味での貿易鎖国から

完全開国へと脱皮すべきなのです。

日本製品が海外へ輸出され

て経済大国になったというのも、

じつはまだまだ及び腰で、

おっかなびっくりにその場しのぎの

対応をしているにすぎません。

そうではなくて、本腰を入れて、

いわば魂をすえて、

世界の隅々まで出かけて行って

日本人の優れた資質を発揮し、

地球はひとつ、世界はひとつ

という意識で歓迎される

日本人になりましょう。

天然資源は豊富なのに

貧困にあえいでいる国は、

まだまだたくさんあります。

敗戦によって廃墟同然となった日本は、

海外の豊富な資源を輸入しました。

そうして輸出国のニーズ、

欲求を調査しつつ、

資本と人材とノウハウを

集約して開発研究、製造技術、

品質管理などに独特の工夫を凝らして、

世界に誇る

メイド・イン・ジャパン製品を

輸出して、経済大国となり、

先進国の仲間入りをしたのです。

そうして、今度は、「意識大国」

になるときがきたのです。

わずか3、40年で経済でトップレベルに

なった日本人の優れた資質を、

今度は高い意識で世界に貢献していく。

それは、自分さえよければいい

という個体意識からの脱皮でも

あるのです。

こんな話を聞きました。

30代そこそこでアメリカに渡り、

海外のビジネスで大成功をおさめた

80代半ばの日本人がいます。

彼は、日本人こそ世界で活躍できる

優秀な資質と、そのための底力を

もっているというのです。

大富豪としていまは

オーストラリアのシドニー

に住んでいます。

彼が言うには、

「オーストラリアの政府要人と

話をしたときに、その要人は、

日本との関係は金だよ、

それ以上のことはないと、

私にこういうんだ……」。

大変なショックだったと言うのです。

日本は親しい友人、

心からの友人ではないといい切った

豪州の政府要人に、日本という国を

ズバリいいあてられたからです。

「日本人は本来優秀なんだ。

だから私は欧米人に対して

決して卑屈にならない。

堂々とわたり合う人生を貫いてきた。

そのほうがかえってうまくいく。

そのことをこれから国際舞台で

仕事をする日本人に

知ってもらいたいんだ。

私の余生は、そのことに

役立つためにある」

と意気軒昂なのです。

日本には、もともと

こういう人物がちゃんといるのです。

これからの日本は、

意識と頭脳の組み合わせで

世界に向かうのです。

幸いなことに、

じつに幸いなことに

日本には資源がありません。

工業製品に必要な、

輸入しなくても自給でき

る日本の資源はセメントの原料

となる石灰石ぐらいです。

これがもし、

資源が豊富だったらどうでしょう。

豊かさゆえの狭い考えや

枠にしばられて、かえって

自由な行動ができなくなります。

この点、資源が乏しければ、

何の束縛もなく自由な発想ができます。

どこへ行こうと何をしようと、

その意味では、日本人は

本来自由なのです。

海外には、自国の天然資源を

活かせない国がたくさんあります。

そこへ日本人が出かけていくのです。

地球上はもちろん、

宇宙にある資源を大いに活かそう、

発見しようという次元の高い

発想をするのです。

世界中へ優秀な製品

を送り出してきたのも、

優秀な人間だからこそできたのです。

優秀でない人間が

優秀な製品を作れるはずがありません。

だから、世界中

どこへいっても大丈夫です、

本来の日本人の力を示せばいいのです。