864.ダイヤの原石

佐藤康行の言葉をお伝えします。
人は皆、ダイヤの原石
についてです。

物事には、光の部分と
影の部分があります。

もしあなたが、
その光の部分だけを
見つめ続けたら、
その光はどんどん、
大きくなることでしょう。

人を教育する職業の方は、
おわかりいただけるかと思います。

学生でもいいし、
新入社員でもかまいません。

その人のよい面は何かを見つけ、
その部分をほめ続けてください。

「スポーツができる」
「手先が器用」
「返事がよい」

なんでもかまいません。

とにかく、本人自身も
気づかなかったようなことを
見つけ、ほめてあげるのです。

そして、欠点は絶対に
指摘しないようにします。

こうしたことを
しばらく、続けてください。

よほどのヘソ曲がりでない限り、
その人はあなたに
なつくようになるでしょう。

そしてあなたに指摘された部分を
伸ばすよう、努力することでしょう。

もし何か欠点があったとしても、
その部分は段々影が薄くなり、
やがて目立たなくなるでしょう。

つまり、光が影を圧倒したのです。

もし反対に、何かしら
その人の欠点を探し、
その部分を繰り返し
指摘したらどうなるでしょう。

「仕事が遅い」
「覚えが悪い」
「目つきが暗い」

仕事が遅いことは
仕事が着実なことの
裏返しかもしれません。

覚えが悪いことは、
早とちりをしないように
自ら気をつけているの
かもしれません。

しかし
そういう部分は無視して、
もっぱら欠点部分だけを
指摘したらどうなるでしょうか。

おそらく、目に見えて
その人の意欲は低下するでしょう。

あなたとは口をきかなくなったり、
仕事でのミスも多くなるでしょう。

学生なら、授業態度も
悪くなるかもしれません。

影を強調することで、
影が膨張し、
成長してしまったのです。

こうなると、修復には
大変な時間がかかることでしょう。

人は皆、ダイヤの原石なのです。

それなのにダイヤの表面を
覆っている土の部分しか注目せず、
文句ばかりいっていたら、

内部のダイヤも自分は
ただの石ころなんだと思い、
輝きを失ってしまうのです。

特に人を育てる仕事をしている人は、
本当に注意しなければなりません。

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