２５５.部長日記（第５話）

〜部長日記〜（第５話）

部長「昨日の（プロジェクトの資料）はどうなってるんだ？」
とフォローが入った。

まだ出来てない資料を抱えて
私は部長のところへ飛んで行った。

部長「何だ。まだ何も出来てない
じゃないか。」

あーでもない、こーでもない、部長が
こうしたら良いというところをたくさん教えてくれた。

部長「今日の午前中までにここまで
やって。
来週のプロジェクトの発表までに
作らなきゃいけないんだから。
さっさ、さっさと
やってしまわなきゃ。」

私「はい、わかりました。」

部長はやることや言うことが
はっきりきっぱりとしている。

見ていて本当に気持ちが良い。

上に立つ人というのはそうでなくては
いけない。

私は部長からこのことを学ぶために
生産管理に来たのだと思う。

本当にすごい人だと心から尊敬している。

思えば最近は部長に対する愚痴や不満がほとんど出てこない。

愚痴や不満どころか尊敬の気持ちが
自然と湧いてくる。

４か月前までの私だったら考えられないことだ。

「私だって一生懸命やってるんですよ！ちょっとぐらい認めてくれたって
良いじゃないですか！」

とよく部長に言っていたし、
プロジェクトが前に進まないのは
何のアドバイスもくれない部長のせいだと本気で思っていた。

今の自分ではとても考えられない。

私は４か月前に佐藤康行さんに
言われたことを思い出した。

佐藤康行「この気持ちで行けば
通用しない人はいないと
思いませんか？」

この気持ちとは真我の心、愛と感謝としか思えない心のことだ。

佐藤康行さんが言ったことの意味が
ようやくわかってきた。

（第６話へ続く）

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