佐藤康行の言葉をお伝えします。生命の覚醒より
真我を開いていると、本当に驚くような不思議な体験をする方がいっぱいいます。
自分がふっと思ったことが目の前に現れたり、人の顔をふっと思い浮かべた時、その人と偶然街でバッタリ会ったりということが頻繁に起きてきます。
とにかく、驚くようなことがしょっちゅうあります。
真我に目覚めた会社員の内藤三樹夫さん(40・仮名)にも、そういう不思議な体験が頻繁に起きるようになりました。
「例えば、あることをしたいとイメージしていると、それに関係することを電車の広告で見つけたり、全く予定も用事もないのに、なんとなく行きたいなと感じたところへ行くと、『ちょうど呼ぼうとしていた所だ』といわれたりしました。
『ああ、彼女があの角から出てくるところだな』と思ったら、そのとおりに彼女が顔を出したということもありました。
『ありがとう』の一言も、心からのものかどうかが分かるようになりました」
なぜこういうことが起こるのかというと、大きく分けると二つの原理があります。
一つは思いが実現するという世界です。
人間が思ったことが物事を引き付け、モノを作り、そして自分からもそこに近づいていきます。
例えば、お金が欲しいと思って下を向いて歩いていると、お金が落ちていたらそれを拾うことができます。
そして、もう一つは、予知の世界です。
未来に起きる出来事が最初に見えてしまうということです。
これは思いの実現の世界ではなく、未来を見通す心、見える心です。
未来のことを予知するというのは、ちょうどフィルムを逆さまに回すのと同じです。
最後まで見なければ犯人が誰かわからない推理映画でも、フィルムを逆さまに回すと、結論は先にわかってしまいます。
この宇宙空間には時間というものはありません。
ちょうど今のフィルムのように未来が先に見えてもおかしくないのです。
それを予知というのです。
真我を開いていくと、むしろ、思いの実現の世界ではなく、予知的な部分が発達するのです。
物事が見えてくる世界です。
そして、さらに真我を開いていくことによって、見えるだけでなく、未来を変えることもできるのです。
例えば、三年後にガンになって死ぬというのが見えたら困ります。
しかし、自分の中から愛が溢れてきた時に、その愛の念と病気の暗い念とは同居できませんので、光が闇を消すように病気を消し、本当はガンで死ぬはずだったのが、生き延びて、長生きすることも可能なのです。
ですから、先見力ではなく、先変力、先を変える力がこれからは大切なことだと捉えています。
彼女に起きた体験は、まさに、先が見えて来たということだと思います。
真我を開くと予知能力が出るのは、透明になるからです。
真我というのは宇宙意思ですから透明なのです。
宇宙意思ですから未来も過去もない世界です。
ですから、本当の真我に目覚めたら、未来が先に見えてもおかしくないのです。
私たちは、過去に起きたことで、悩んだり苦しんだり、持ち越し苦労したりします。
私たちは過去の先入観に悩まされて自分の人生を作っているのです。
その過去というのがどこにあるかというと、自分の心の中にあるのです。
自分の心の中に、過去の体験や経験があるのです。
いうならば、私たちは過去の塊だということです。
その過去の延長線上に未来があるから、その人の心を読み取った時に未来が見えるのです。
心というものがあるから、過去と未来があるのです。
心がなかったら、過去も未来もないのです。
心の枠をはずせば、時間も空間もないのです。
ミクロもマクロも同じです。
どこまでいってもきりがありません。
ミクロだとかマクロだとか、過去とか未来とかは、全部心が作った枠なのです。
過去というのは、私たちの心が作ったものに過ぎないのです。未来も同じです。
本当の真我、宇宙意思に目覚めた時に、一人一人の心とか、人類の心を手のひらに乗せることができます。
同じ次元で考えても、その中に埋没してしまいますから、手のひらには乗りません。
真我に目覚め、宇宙意識になった時に、人間の心というのが見えてくるのです。
その人の心が見えるのですから、当然、その人の未来も見えてくるのです。
今日どこどこに行こうと思ったら、その時点で心で決めているのですから、その心が見えた時に、どこどこにいるということが先に見えるのです。
ですから、これは決して不思議なことではないのです。