1784.ある井戸端会議から見る実例

真我日記

写真はサバの味噌煮です。サバは栄養価があり美味しいです。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

佐藤康行(YS)メソッドをお伝えします。

井戸端会議でのある会話です。
一人の奥さんが、ご主人に対する不満を言っているケースです。
4人が聞いて、それぞれ言いたいことを言っています。

あなたが当事者としたら、どれを言われたいでしょうか?

ある奥さん:
「今朝、だんなと大喧嘩して出てきたのよ。
昨日シャツに口紅つけて帰ってきたんで、
「これどうしたの?」ってきいたら、はぐらかすのよ。
それで、今朝問い詰めたら、逆切れされて大喧嘩になったのよ。
挙句には、私が責められて。
人を馬鹿にしてると思わない?
ほんと腹立つわ!」

1人目:
「男ってみんなそんなものよ。
食べさせてもらってるんだから、少しは我慢したほうがいいんじゃない?」

2人目:
「あなたのとこなんかまだましよ。
うちなんかはさ、
外で遊んでも隠しもせずシャーシャーと、何が悪いって感じよ。
もう腹も立たなくなったけど。
忘れちゃいなさいよ、それが一番よ。」

3人目:
「それって最低ね、あなたのご主人何を考えてるのかしらね。
見え透いた嘘で、逆切れなんて、どうかしてるんじゃない?
分かれたほうがいいわよ、そんな男とは。」

4人目:
「へ~そういうことあったの、それはひどいわね。腹も立つわよね。
でもあなたって、ほんとにご主人のこと大好きなのね。
すごくご主人のこと愛してるって感じがするわ。」

これらは、日常どこにでもあるやり取りでしょう。
ポイントは、話した相手から何が返ってくるのかというところです。

基本的に私たちは、ストレス発散というように、
心で思ったことをそのまま口に出せる環境があるだけでも、相当楽になることができます。

これを、「あるから出る、出せば消える」という法則であると、
心のドクター佐藤康行先生は言われます。

それを出さずに自分の中に溜め込んでしまうと苦しくなったり、
どこかで爆発したりとかすることになってしまう可能性があります。

誰かに、自分の思いを吐き出せる環境を持つことも大切だということです。

カウンセラーは、その誰かという役を引き受けるのが仕事であるとも言えます。
人にはなかなか言えないことを聞かせていただくというわけです。

上記の井戸端会議の例では、話した4人から、いろいろな言葉が返ってきました。

この普段の会話のケースをカウンセリングの観点で見ていきます。

4人全員とも、話を聞いた自分の感想を言っているようです。

1~3人目の場合には、自分の意見、考え、アドバイスを言っています。
当事者の奥さんは、「分かってもらえた」と感じるかどうかは、疑問なところです。

4人目の場合はどうでしょうか?
たとえ感想だとしても、ここには、意見、アドバイスなどがありません。

1~4人の話を、さらに進めて行ったとしたら、どのような展開が予測されるか見ていきます。

1人目の場合:
「男ってみんなそんなものよ。
食べさせてもらってるんだから、少しは我慢したほうがいいんじゃない?」

これはその人の考えであって、それを言われても、
理屈では分かっても、心では納得できないものです。

これをさらに言われ続けたら、「そうは言っても、納得できないわ」となり、
聞くのがいやになってくる可能性があります。

2人目の場合:
「あなたのとこなんかまだましよ。
うちなんかはさ、外で遊んでも隠しもせずシャーシャーと、何が悪いって感じよ。
もう腹も立たなくなったけど。
忘れちゃいなさいよ、それが一番よ。」

これは、奥さんからしてみると、自分の話を取られ、自分のことではなく、
人のことを聞かされている感じになってしまいます。
さらにアドバイスをされると、
これも「納得がいかない」ことになる可能性があります。

3人目の人の場合。
「それって最低ね、あなたのご主人何を考えてるのかしらね。
見え透いた嘘で、逆切れなんて、どうかしてるんじゃない?
分かれたほうがいいわよ、そんな男とは。」

この人の話しが続くと、
さらにその奥さんのご主人の悪口、誹謗、中傷が大きくなっていく可能性があります。
するとどうなるでしょうか?
それを聞いている奥さんは、違和感を感じてくるはずです。
心の中で、「そこまでうちのだんなの悪口を言わなくてもいいのに。」と。
今度はだんだんと、その人に対して、腹が立ってくる可能性があります。
なぜなら、奥さんはただ愚痴を聞いてもらいたいだけで、
本当はご主人のことを愛しているからです。

4人目の場合:
「へ~そういうことあったの、それはひどいわね。腹も立つわよね。
でもあなたって、ほんとにご主人のこと大好きなのね。
すごくご主人のこと愛してるって感じがするわ。」

この場合は、一瞬、当事者の奥さんは、「????」かも知れません。
「そんなことを言っているのではないのに」と感じる可能性もあります。
しかし、本音中の本音は何かというと、
まさにこの「ご主人を愛している」ということなのです。
愛しているから、気になり、心配し、腹も立ち、喧嘩もするのです。
「愛して欲しい、分かって欲しい、認めて欲しい」の奥には、愛があるからです。

ゆえに、「ご主人を愛している」「あなたは愛が深い人だ」ということを話していくと、
やがて奥さんは、
「あ~そうか、自分は主人のことが大好きなんだ、愛しているんだ」と自覚していき、
悩み、問題が消えていくことになります。

実は、この4人目の言葉は、感想ではなく、真実を言っています。

真実は、全てを愛している、感謝している、喜んでいるのが本当の自分=真我だということです。

ゆえに、本当の本音を「分かってもらえた」となるのです。

まさに、本当の自分=真我を分かってもらえたということです。

これが、「真我の鏡返し」の簡単な例です。

実はこの4人目の人の言葉には、一言ですが、言葉、心のオウム返しも入っています。

シンプルな事例を見ていきましたが、
明日からは、本格的な「真我の鏡返し」の方法に入っていきます。