佐藤康行の言葉をお伝えします。著者生き方教室より
将来、大規模な災害が起こると、様々な人がコメントしている。
天変地異が起こるのは、人間たちが勝手なふるまいをして戦争や環境破壊などをするから、地球生命や宇宙意識が慟哭して、あのような形の災害を起こすのだという。
しかし、私はその見解はもう一歩、考えが浅いと捉えている。
神が人間に罰を与えることなどできない。
人間が神の領域に入れるわけがないのだ。
そんな馬鹿なことない。
絶対に無理なのだ。
悪いこと、良いこと、というのはあくまでも人間サイドの見方である。
地震も災害も人間の都合で、悪いものだと決めつけている。
人間がその土地の深い部分を見ようとしないで、表面的なものだけを見て、勝手にビルや家を建てたのである。
人間は表面が揺れたことだけにこだわって、もっと深いところ、宇宙の意思を見ていないのである。
地球全体の中身まで見えるようになればよいのだ。
元々、地震の多い地域もあるのだ。
そこを理解して、地震がいつまでも起こり得る可能性のある所に住まわせてもらっている、という認識が欲しい。
自分がこの地で住んでいると考えるのは、錯覚なのである。
地震が起こるのは、大地の中でずれていたものが、元の位置に戻ろうとする姿なのである。
本来に戻ろうとする力なのだ。
神の力とは何かといったら、元に戻ろうとする力なのである。
ずれているものが、元に戻る。
このことが真実なのである。
振り子の錘を重力に逆らって手で持つ力、これが私たち人間の力だとしよう。
この手を離すと、重力によって元の位置に戻ろうとする。
この、もとに戻ろうとする力が、神の力だと考えて欲しい。
物を上に向かって放り投げたら、地面に向かって落ちてくる。
皮膚に傷がついても、やがて元通りに再生する。
どんなものでも、常に元の状態に戻ろうとする。
われわれは病気になると、「さあ、病気だ。大変だ」などといって、病気を大変なものとしてとらえている。
大変だといって暗示にかけているのである。
「私はこんなひどい病気になってしまった」と暗示をかけて押さえている。
本来の姿に戻れば病気は消えておかしくないのに、自分で病気をつかんでいるのである。
私たちは宇宙のリズムに合わせなければいけないのである。
地球が一定の方向に回転しているのを、逆回転させることは絶対できない。
例えば、全人類が全滅したって、宇宙から見ればどうってことはないのである。
人間の都合だけを考えるから、大変なことだと思うのである。
太古の昔、恐竜が滅亡して、人類が誕生したのである。
地球が、明日急にパッと消滅したって、宇宙全体から見れば大したことではない。
だから、そこのところを私たちは謙虚に受け止め、宇宙の中の地球に住まわせてもらっているのだ、と認識しなければいけない。
現在、住んでいる土地はどういう性格を持っているのかをまず最初に知恵を使って認識しなければならない。
そして、それに合わせて、今度は宇宙の意思に沿った建物を作るなどの工夫をするのが大切なのである。