佐藤康行の言葉をお伝えします。著者生き方教室より
運勢を好転させるという趣旨の啓蒙書や、成功哲学をうたっている本を読むと、潜在意識を活用すればよいと書かれているものが多い。
よく意識の世界を氷山にたとえて、図に描かれることがある。
水の表面に出ているのは氷山の全体のほんの一部だが、水面下に沈んでいる部分は氷山の大部分を占めている。
一般的には水面の上に出ている氷山が顕在意識、水面下の氷山が潜在意識にたとえられている。
その水面下の氷山の下には何があるかというと、地球があり、宇宙があるのだ。だから人間は潜在能力開発だけでは不十分なのだ。
本来は、宇宙能力開発からいかなければいけないのである。
宇宙全体から見ると、宇宙能力の中の潜在能力であり、顕在能力なのである。
人間の心が潜在能力だとしたら、「本当の自分」が宇宙意識である。
この「本当の自分」が個性化したものを「魂」といってもよい。
この宇宙意識が持つ「宇宙能力」を開発するのが、重要なのだ。
それは、無限の愛であり、無限の知恵であり、最高のものなのである。
既に完全であるということの自覚が宇宙能力の開発といえるのだ。
それを実現する手法が、私が開発した「真我開発講座」なのである。
宇宙意識とそれぞれの人間の魂とは、コンピュータの本体と端末機のようなものであると、例える人がいるが、本来宇宙意識と人間の魂とは同じであり、一つなのである。
しかし、実際にはそれを意識しないで、生きている人が圧倒的に多い。
自分と宇宙意識とは独立した形で生きていると思い込んでいる。
例えば、実際はお茶なのに、ジュースだと思って生きているとする。
最後までジュースと思い込んだら、その人の心にとっては、ジュースなのだ。でも、事実はお茶なのである。
この事実が真理そのものであり、宇宙意識であり、本当の自分の姿なのである。
その真実を自覚しないで生きている人は幻の世界で生きている、といった方がいいのである。
事実に目覚めれば自分の魂と宇宙意識が全部つながっている、一つであるということに気づくはずなのだ。
人間の心は無限大でなければならない。
しかし、人間の心というのは、その人が認めた量だけがその人の量だから、その観点でいくと無限でなくなる。
人間の心は、自分はこれだけの量、あの人はあれだけの量と限定したら、限定した分量にしかならない。
むしろ、宇宙の心は最初から無限大なのであると自覚するのが大切なのだ。
顕在意識や潜在意識など限定された心だけではなく、無限大の宇宙意識を認識することがこれからの時代の生き方といえるのである。