1330.ビジネスは分離から調和へ向かう時代へ

真我日記

二十一世紀はビジネスの世界も、調和に向かうビジネスを目指す企業や人が発展することになるでしょう。

先日、以前に私の主宰する講座に参加した、自動車メーカーに勤めるT・Tさんから、こんな話を聞きました。

「先生と縁を持たせていただいて以来、調和をする、ということが段々実感としてわかるようになってきたんです。それまでは自分中心の気持ちが強かったんですが、いまでは、世のなかすべては一つなんだという感じがしてきたのです。メーカーとディーラーも一つ、ディーラーとユーザーも一つ、それぞれを分けて考えなくなったんです。そんな気持ちで仕事をやるとうまくいくような気がしてきました。実際、この前も、エンドユーザーからよくやってくれて、本当にありがとうのひと言を直接いただきました。私はメーカーの人間ですから直接エンドユーザーと接することはほとんどないので、驚きましたし、本当に嬉しかったですね」

多くの人たちはいままで分離的発想をしていました。

耳が悪いときは耳鼻科、目が悪いときは眼科、内蔵が悪いときは内科、というように、体をバラバラに分けてその一部だけを治そうとしてきました。

クルマをつくるのはメーカー、販売するのはディーラー、修理をするのは修理会社というように、すべて分けています。

これからは調和的発想が必要です。

体全体の大きな流れを観て、目が悪いのは体全体の不調和からきている、というようにホリスティックにとらえるのです。

バラバラではないのです。

全体が先でそれから部分を観ていく。クルマはそれに乗るユーザーから観れば、メーカーもディーラーも修理会社も一つです。

乗る側からは、そこに分け目はありません。

今後、伸びていくビジネスは、調和がキーワードです。

全体が調和できるために必要な商品・人・情報を兼ね備えた企業が生き残っていけるでしょう。

わが社さえよければ、自分さえよければ、という発想しかできない分離型の企業や人は生き残れなくなります。

具体的には、環境を破壊せず環境と調和できるモノや、人の心を豊かにしていくものが主流になるでしょう。

お客様の痛みや喜びといった生の声を感じることができ、必要とあればすぐにその声に対し、いち早く手を打てるような組織は伸びていくでしょう。