佐藤康行の言葉をお伝えします。著者生き方教室より
私たちが「本当の自分」に目覚めたら、丁度、操り人形のように天から動かされているような状態になる。
例えば、花が咲くのに努力や根性で咲くのではない。自然に動かされて咲く。
それと同じように、宇宙によって動かされる状態になるのである。
この状態は、「本当の自分」に目覚めていないときに、考えてわかる世界ではない。
「本当の自分」に目覚めたときに、自然と起こる現象である。
俗に「天命を知る」という言葉があるが、「本当の自分」に目覚める、というのは、天命のとおりに生きている、ということになるのである。
「宿命」と「運命」という言葉がある。
両方とも心なのだが、深い次元では異なる。
「宿命」は、宿っている命。
例えば、男として生まれたのは宿命。
人間として生まれてきたのも宿命だ。
また、親を替えることもできない。
日本人として生まれたのも宿命。
変えることができないもの。
既に宿っているもの。
それは種といってもいいのだ。
それを「宿命」という。
「運命」というのは、運ぶ命である。
因縁と置き換えてもいい。
因が宿命だとしたら、縁が運命といってもいい。
どういう人と出会って、どういう影響を受けて、どう心を変えて、自分の命を運んでいくかということである。
命を運ぶ。
そうすれば、花の咲き方が変わるのだ。
宿命は既にあるものだから、それを変えることはできない。
それを認めて、最大に生かすということなのである。