1806.カウンセラーは感じない方が良い?!

真我日記

写真はベーコンとじゃがいも炒めです。塩味が効いて美味しかったです。

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佐藤康行(YS)メソッドをお伝えします。  

【質問1】
研修生:
「愛されてるんですね」というところに理由を付けるために、
「それだけ真剣だと感じたんです。真剣じゃないですか?」とお聞きするのって、それも主観かなと。
その人を見て、「真剣」と捉えるのって。

佐藤先生:
だから、聞くようにしてやるんです。「もしかしたら、真剣なんじゃないでしょうか?」と。
そこは絶対ずらさないことなの。あくまでも本人にゆだねるわけです。
「もしかしたら真剣なんじゃないでしょうか」と。
「真剣なんですね」と言っちゃうと失礼ですよね、人の心に決めつけちゃうのは。
「もしかしたら、私はそのように感じたんですけど、どうでしょうか」
「どう思いますか」と相手にゆだねて相手に言わせるんです。

あくまでも「相手の心がどうか」だけで、カウンセラーの心はどうでもいいわけです。
カウンセラーの評価もどうでもいいわけです。
本人が自分で自分の中でやっていったときに起きるドラマです。
自分の中に起きるドラマ。
鏡を見た時に、「ああ、汚い顔してんな」とかね、本人の中のドラマなわけです。
「お、いい男だな」「いい女だな」というのも、本人の中のドラマです

【質問2】
研修生:
相談者の話を聴いていて「お父さんを超えたい。お父さんに認められたい。
でも、お父さんはすでにその方を認めている」と出てきてしまって。
相談者の中から出てきたものではなくて、私自身の中から出てきたものなのかなと、
捉え方として間違っているのでしょうか。

佐藤先生:
「認めてる」と断言しちゃうと、本人が身もふたもないわけです。
「もしかしたら、もう認めていらっしゃるんじゃないでしょうか」とか。
「もしかしたら」とか、本人が気づくように向けていく。
ここに付ける言葉がいっぱいありますから、そこにね。
「もしかしたら、Tさんのことをもう十分認められてるような気がしたんですけど、
どうでしょうか」と、あくまでも答えは本人に言わせるんです。

研修生:
私がそういうふうに感じた内容というのは、間違っていたんでしょうか。

佐藤先生:
感じた内容が合ってるか間違ってるかじゃなくて、感じることが問題なんです。
だって、自分の問題だから。
自分は相手に何一つしてあげれないでしょう?
感じたって意味がないですよね。
その感じること自体が問題なんです、もし、問題があるとしたら。
あくまでも相手が出したものに対して、
「どうなのか、どうなんですと」と鏡返しをするだけです。
「あなたの顔を見て、私はこう感じました」というのは、鏡になりきれてないですよね。
今ので分かったでしょう?

研修生:
分かりました。

【講話1】
佐藤先生:
相手は自分の顔を見てるだけなんだから、
鏡が「こんな顔、映すな」とか言うのは正しくないですよね。

鏡になりきることです。

あくまでもカウンセリングだから、相手の言ったことをそのまんま返すだけなんです。

そして、本人に気づいてもらうだけです。

それほど相手の話を聞き返すというのは簡単じゃないんです。

普段、日常やってるから簡単だとみんな思い込んでるんです。

簡単じゃないんです。

みんなしゃべりたくてしょうがないんです。

でも、しゃべれないと、「なんか私、うまくできないのかな」と思っちゃうわけ。

「しゃべらなくていい」って言ってるのに。

相手が相手に返していくだけで、返しもしないでうなずいてるだけでも全然違うんですよ。

それだけでも全然。30分、1時間話を聞いてたら、相手は相当楽になりますよ。

ただ、うなずいて聞いてるだけで。

なおかつ、今やってるのは、ただ聞くだけじゃなくて、相手のことを理解しようという姿勢です。

理解なんかできないですよ、本当は。

相手のことは、相手の人生は。

理解できないんだけど理解しよう。

こういうことをおっしゃったということを、合図を送るわけです。

そうしたら、相手はもっと話したくなるでしょう?

そうこうしてるうちに、心がどんどん、どんどん楽になっていって、
そこで相当救われてくるわけです。

皆さんが本当にこれが上達したら、ものの1時間か2時間やってると、
うつ病の人も目がらんらんと輝いてくるはずですよ。

それを毎日やったらほとんど治っちゃう可能性があります。

心のドアというのは外開きだと思ったらいい。

「観音開き」って言うでしょう?

こちらから押して開くわけ。

だから、ひとの話をただ聞いてたら、ドアを閉めたまま聞いたふりができるんです。

でも、何か話す時には、ドアを開けなきゃ、心を開かなきゃ話ができないわけです。

だから、相手に話をさせるってことは、ものすごく大事なわけです。

話をしてるうちに心が開いてくる。

開いていくうちに、相手が何を求めてるのか、何を悩んでるのか分かってくるということです。

そういう効果があるわけ。

「あ、こういうことを悩んでらっしゃるんだな」って。

悩みを人に打ち明けるようになったら、あなたは相当信頼されたってことなんです。

だって皆さん、言いたくないことがあるでしょう?

そんなことは隠してますでしょう?

それを言える相手だとなっただけでも、あなたは相当信頼されたと思ってください。

これを紙に書いてやるわけじゃないですよ。

自然と普通の会話をしながらできるように、そこまで持っていきましょうということです。

つづきは、明日。