1362.子どもに抵抗力をつける

真我日記

佐藤康行の言葉をお伝えします。
今、いじめ問題が大騒ぎされている。

しかし、学校のいじめの問題に関しては、昔のほうがはるかにきつかったように思う。今と比べて問題にならない量だと思う。

今のようにマスコミが発達している社会で、たまたま一部の生徒が自殺していじめ問題が表面化して、報道されているが、いじめは昔からいくらでもあった。

私もいじめられたし、いじめたこともある。そんなことは、日常茶飯事で毎日のことだったと記憶している。

私自身、いじめの恐怖におびえたこともある。

そういう意味では、別に今はじまった問題ではないと思う。もっと根本的な問題なのだ。
親が昔と今と違うとしたら、今の親は子どもの抵抗力をなくしている場合が多い。その結果がおおげさに出ているのである。

昔の子どもはもっと抵抗力があった。だから、いじめに対しても抵抗力で対応することができた。

もともと人間の体は抵抗力があるから、鍛えられて強くなってくる部分がある。

現在の子どもは無菌状態に近い状態で育ったのが多いので、ほんのちょっとしたことで自殺や登校拒否をして、周りが大騒ぎする。だから、いじめ問題が目立つのである。

親はもっと長い視野で物事を見てほしい。この子がかわいいというのはわかるが、「情」と「愛」は違うのである。

「情け」というのは、深く考えると自分のことしか考えていない。

「この子がかわいい、かわいい」と猫かわいがりするのは実は自分のことしか考えていないことが多いのである。

この子の二十年後、三十年後、自分がいなくなったときに子どもがどうなるかを真剣に考えたら、子どもへの対応はもっと違ったものになってくるであろう。

事実に目を覚まさせることが大切なのである。

自分は誰を通して生まれてきたのか、というように子どもに常に物事の原点を見させるような教育が必要なのである。

そして、両親がいなかったら、自分もいないのだ、という事実を見せれば反論できないはずである。

「教える」というのは一つの考え方だから、教えられる側では様々な捉え方をすることができる。

しかし、自分が両親から生まれてきたという事実は誰も拒否できない。だから、全ての物事をその観点から見させる教育が今後は必要なのである。