佐藤康行の言葉をお伝えします。
日本はいま、経済危機に瀕していると多くの人がいいます。
確かに大企業でさえも安泰とはいえない時代になり、株も通貨も長期的には下落を続け、不安な材料ばかりです。
だから、すべてにおいて悲観的かというと、そうではないのです。
危機という言葉のなかには「危険」と「機会」という二つの側面があります。
つまり、一見危険な状態ですが、また同時に、チャンスでもあるととらえることができるのです。
そして、これからは誠実に生きている人にこそチャンスが訪れるのです。
大きな地震がきたとき、つぶれる家と、残る家とがあります。
そのときにはじめて、家を作った人の真価が問われます。
外側の体裁を整えるだけで、肝心なところを手を抜いて作ったか、目に見えないところも手を抜かないで作ったか、この差が明確に出るといってもいいでしょう。
神戸の震災のときには、高速道路の橋脚工事が信じられないような手抜き工事だったことが判明し、話題になりました。
あれは、自分たちだけの都合で仕事をした結果といえます。
工事の効率と利益率が一番という考えが、根底にあったからに違いありません。
利用する市民のため、安全確保のためを本当に考えて徹底していたならば、あんなずさんな工事は絶対にしないはずです。
不況になると、消費者の財布のヒモは固くなります。
それに伴い、より質の高いもの、いわば本物しか売れなくなるのです。
本物で本質をついた商品しか買われなくなるのです。
本物を作ったり、本物のサービスをするには、本物の人間になるしかないのです。
では、本物の人間とはどういう人間かというと、それは、次の二つを常に実行し続けている人なのです。
一つは、自己を成長させること。
もう一つは、人に心から喜んでいただくこと、人の役に立つことです。
逆に本物ではない人間というのはお金や出世が第一で、そのためには人をだまそうが、陥れようが、手段を選ばない人たちです。
これからはますます、誠実で本物しか生き残れない時代になってきます。
あなたも一刻も早く、本物を目指さなければならないのです。