896.最高の意識は愛

真我日記

佐藤康行の言葉をお伝えします。
「生物の最高位の意識は

愛でできている」

についてです。
人間はアイデンティティ

(自己同一性)の確立と、

自己防衛によって生きることが

できるといわれます。
私は、これを「愛」と「恐怖」によって

人間は成り立つととらえています。
たとえば自己実現こそ、

人間の最高位の生き方だ

ととらえる向きもありますが、

それでは矛盾が起きます。
ガンにかかった人が

自己実現したら、どうでしょう。
ますますガンの進行が

早くなりませんか。
ガン自身はたしかに

自己実現をはたしてはいます。
でも、どこかおかしくありませんか。
ガン自身が自分の存在をなくすことが

自己実現ならいいのですが、

そうではないですね。
人間がこの世からいなくなることが

最高の自己実現だとは、

私たちはいわないはずです。
人間が地球からいなくなればよいとは、

誰もいっていません。
心理学者のアブラハム・マズローが

唱えた人間の生き方の最高位は

自己実現ですが、
自己実現を一番にするのは

よくないのです。
先ほどのガンの進行と同じです。
それよりも、

人間の生き方の最高位は愛という

とらえ方をしたらどうでしょう。
愛というのは人間だけではありません。
あらゆる生命体が愛そのものなのです。
さらに愛というのは、

もっとも高度なものにできるし、

原始的なものも愛の存在で

とらえることができます。
寄生虫だって子供を生んで

育てようとします。
これも愛の一種です。
動物が天敵の恐怖から

子供や身内、仲間を守るのも

愛の一種です。
生命体そのものは、

すべて愛でできているというのが

私の考えです。
となれば

人間のアイデンティティの確立や、

自己実現を一番にしては

いけないのです。
すべての生命体を

「全体はひとつ」として

とらえることこそ、
人間という存在として

謙虚になるということです。
自己実現が一番だとしたら、

人間が一番偉いとなってしまいます。
そういうとらえ方は、

過去のさまざまな文献類を

渉猟した末に、全体をそつなく

論理的にまとめたような、
一見科学的に見える論文的に

まとまった結論にしかすぎません。
この点が左脳で考える人間の知恵と、

私がのべる宇宙意識の違いです。
左脳的に考えると、

さまざまな文献を調べて、

あちこちの考えをよせ集めた結果

になりがちです。
いろいろな考えの影響を受けた分、

矛盾が出てきます。
いいとこどりをすると

全体としては矛盾するのです。
たしかに、

これまでの人類文明の発展は、

科学の発展と密接不可分の関係に

ありました。
欧米文明は、科学の発展そのもの

といってもいいでしょう。
欧米文明は論理思考の文明とも

いわれますが、そのとおりです。
道具の域を出ていなかった

職人的手工業社会を、

機械の発明によって産業革命を起こし、

大量生産、大量消費の今日の

文明社会を築き上げたのですから。
左脳による論理思考は

細分化思考でもありますが、
文明がいきづまりを見せている

これから必要なのは、
右脳思考による巨視的宇宙的な

ものごとのとらえ方なのです。