315.父親へ決意表明

真我日記

私には大きな宿題が残っていた。

それは、父親に会社を3月いっぱいで辞めてYSメンタルヘルスで食べていく決断したことを報告することだ。

私の身の回りの事は、会社を辞める手続きや東京に行く準備、全てが順調に流れていた。

しかし、この大事なことを父親に報告することが何よりも怖かった。

それは否定されるのがわかっていたから。

何考えてるんだ、と反対されるのが目に見えていたからだ。

だから私はずっと後延ばしにしてきた。

私は天使の光で決意した。
「父親にこのことをきちんと伝える!」とみんなの前で宣言して愛媛に帰ってきた。

昨日、松山から車で1時間と少しかかる実家の西条まで帰った。

「これからいよいよ言うんだな。」と思ったが心の中はすごく穏やかだった。

実家に到着して、うどん屋さんに父母と私の三人で昼食を食べに行った。

「よし、うどん屋さんで言おう!」と思った。

私は今言わなければ、という思いが強く緊張のあまり、気づいたらお箸を4本持ってうどんを食べようとしていた。

うどん屋はガヤガヤと賑やかでとても言える雰囲気ではなかった。私は仕方なく家に帰ってから話をすることにした。

家に戻ると私は父の部屋に着いて行った。

私「お父さん。私ね3月いっぱいで会社を辞めてね、YSメンタルヘルスというところで企業カウンセラーをすることにしたの。カウンセラーの資格も取ったんだよ。」と言って自分の名刺とYSメンタルヘルス株式会社の会社のパンフレットを渡した。

父「何だそれは?何言ってるんだ?訳のわからんことをするな。何だ?それは?」といぶかしげな顔でずっと首を横に振っていた。

私「メンタル不調の人、うつ病の人のカウンセリングをしたり、メンタル不調者を出さないために未然防止研修をしたり、会社に来れない人の復職サポートしたり、とにかくこれからの時代のメンタルヘルスをトータルでサポートしていく仕事をするの、〜〜」
何をしゃべったか覚えてないくらい私は自分がこれからやることを必死で父にしゃべっていた。

父はずっと首を横に振っていたが、ある時それが止まった。

父「そんなんでやって(食べて)いけるのか?」と聞いてきた。

私「一か月に2社くらい仕事をとってきてカウンセリングや研修を行っていけば何とかなると思うの。そのために営業の仕事もやっていかなきゃいけないけどね。」

それからも私は熱弁をふるってどれだけ自分がこの仕事をやりたいかを父に話し続けた。

そうしたら父は納得してくれた、わかってくれたというよりは「しょうがない、言ってることの意味は分かったよ。」という表情に変わっていった。

そして私はどうしても出来ないと思っていた父への報告、大きな宿題をやり終えたのだった。