1491.潜在意識は見境がない

真我日記

佐藤康行の言葉をお伝えします。著者生命の覚醒より
トラブルというのは、まず一回心の中で起きて、後からそれが表面化するのです。

ケンカをする時も、口や手を出す前に、まず心の中で一旦ケンカをしています。

ですからみなさんの中に少しでも忌まわしい心とか、いやな心があって、それを放置しておいたら、その心はいつか何らかの形として現れてくるのです。

一番厄介なのは、心というのは見境がつかないことです。

例えば、お父さんを恨んでいたら、その仇をご主人に討ったりすることもあるのです。

潜在意識では、お父さんもご主人も、そして自分さえも区別できないのです。

「○○さんが失敗してくれればいい」と願ったとします。

しかし、心の中には「○○さん」という名前はないのです。

「失敗したらいい」という心だけが残ってしまいます。

だから自分が失敗してしまいます。潜在意識には全然見境がないのです。

この前、レスリングのチャンピオンになったこともあるという青年が、私の所に訪ねてきました。

私はその彼を見た瞬間、思わずびっくりしました。

身長が一メートル八十あるのに、体重が四十三キロしかないのです。

まさに骨と皮だけなのです。

私が「なんでそうなったの?」と聞くと、「実は子どもの頃、お父さんとお母さんがしょっちゅうケンカをしていて、お父さんがお母さんを追い詰めているのをずっと見てきました。そして間もなく、お母さんが亡くなったんです。お父さんがお母さんを追い詰めたから、お母さんは早死にしちゃったんです」というのです。

だから、彼は「お母さんを殺したのは親父だ!」と、お父さんを恨み、随分取っ組み合いのケンカをしたらしいのです。

そして今は親と離れて一人暮しをしていました。

しかし、その心が今度は自分自身を蝕み始めたのです。

お父さんに対する憎しみの心が自分に向かっていったのです。

そしてご飯が食べられなくなってきて、どんどん痩せて、遂には生活保護で暮らすようになってしまったのです。

人間の業の心を放置しておくと、病気になるかも知れないし、人にぶつかっていくかも知れないのです。

全く自分が思いもよらない形で出ることもあるのです。

こういった業的な心を消していくには、愛の光を放っていくしかありません。

その愛の光が出てきたら、闇が消えるのです。

自己の内にある神の愛の光をどんどん出していって、光から闇を見た時に、もう闇は存在していないことに気がつくのです。