1492.真実を観れば思いは変わる

真我日記

佐藤康行の言葉をお伝えします。著者生命の覚醒より
人に感謝すること、愛すること、ものごとをプラスに考えること、積極的になることなど、私たちにはいろいろ大切なことがあります。

しかし、私たちは、そういったことを人から教えられなくても、本当の真実を受け止めていると、自然とそのようにできるようになるのです。

例えば、「親に感謝しましょう」と人からいわれなくても、お父さんとお母さんがいなければ自分がいなかったという事実をしっかりと受け止めた時に、お父さんお母さんに対する思いが変わることができるのです。

フリーターの岡野涼子さん(29・仮名)は、お母さんのことを大変嫌っていました。

それは、お母さんが、亡くなったお父さんの悪口をいうようになったからです。

次第にお母さんに反発するようになった彼女は、仕事をしても、人と話をしても、何も楽しく感じられなくなりました。

そして、徐々に生きていること自体が嫌になってきたのです。

ある時、彼女のアルバイト先に、一人の青年が入社してきました。以前うつ病で悩んでいたという彼は、真我に目覚めたことですっかり元気になり、張りきって仕事をしていました。

そんな彼の姿を見て、「ひょっとしたら、私も変われるかも知れない」と思い、真我の開発に取り組むことになったのです。

彼女は、自分の内面を深く深く探っていった時に、ようやく今まで考えてもいなかった本当の自分に出会うことができました。

「今自分がいるのは、神さまが初めに人間を作ってくれたからだと気づいたんです。それがどんどん広がって、先祖がいて、親を産んで、そして今ここに私がいるってわかったんです!」

そう気づいた瞬間、お母さんに対する彼女の気持ちは全く変わってしまいました。

「どんなに母が父の悪口をいっても、母は父のことが好きなんだとわかったんです。本当に嫌いだったら、お墓参りにだって行かないだろうなって…。そう思った時、母を心から許すことができたんです。母のことが急にいとおしく思えました」

それから急激に彼女とお母さんは仲の良い親子に戻りました。

「以前は、ご飯も別々に食べていたんです。たまに一緒に食べようとしても、母に『あなたの部屋で食べれば』といわれていました。でも今は毎日一緒です!一緒に出かけるようにもなりました。今日もこれから母と出かけるんです!」

すっかり明るい表情になった岡野さんは、本当に嬉しそうでした。

本当の自分、真我とは愛そのものなのです。

彼女が、総ては愛でできているとわかった時に、お母さんがお父さんの悪口をいっていたのも、全部、好きだったから、愛があったからなのだと捉えることができたのです。

ケンカも同じなのです。全く知らない人とはケンカをしたりはしません。

なぜケンカをするのかというと、仲良くなりたいから、愛しているから、だからケンカをするのです。

私たちが行動をする時に、深い愛の世界から見た時に、いろいろな現実が見えてくるのです。

そこに彼女は気づいたのです。

両親がいないと自分がいないという真実、宇宙の力、神の力で自分は生かされているという真実、そういう真実に気がつくだけで、私たちは自然と感謝をしようと思わなくても、感謝の思い、愛の思いが沸き上がってくるのです。

事実を観るのです。真実を観るのです。そこが最も大切なことなのです。