1553.トラウマを克服してゴールインしたカップル1

真我日記

佐藤先生の言葉をお伝えします。著者幸せの結婚の法則より
私のもとへ相談で訪れる「結婚したくてもできない」という人たちは、誤解を怖れずに言えば、みなさん、とてもではないが結婚できる状態にありません。

いまは幸せな結婚生活を送っている久保田拓さん・理沙さんご夫妻もそうでした。妻の理沙さんは両親に対してマイナスの感情を抱え、将来的に家庭を築くという夢を持てずにいました。

一方で夫の拓さんは、離婚というつらい経験により結婚生活や異性に対して大きなトラウマがありました。

そんな二人が真我と出会うことで結婚への高いハードルを乗り越え、出会って1年後にゴールインしたのです。

拓さんは、理沙さんと出会うまでのつらかった心境をこう語ります。

「前の結婚生活は32歳のころにスタートしましたが、7年ほど経って妻から突然、“別れたい”と切り出されたのです。

いきなり、なぜ? と頭が真っ白になりました。

寂しい思いをさせてしまったのであれば謝りたい。

僕はそう言って何度も頭を下げましたが、彼女の気持ちは変わりませんでした」

身を切られるような苦しみのなかで、拓さんは自分の父親に、妻から離婚を切り出されたことを打ち明けました。

「これまでのことを説明し、自分が至らなかったせいだ、申し訳ないと詫びました。父はただ黙って聞いてくれていました。

それから1週間ほど経って、父が倒れて救急病院へ運ばれたのです。

生死を分けるほどの重篤な症状でした。

手術によって一命をとりとめましたが、後遺症はいまも残っています。

あとから母に聞いたのですが、やっぱり僕のことをとても心配していたそうです。

無意識にも、息子の身代わりになろうという気持ちがあったのかもしれません。

父の深い愛情が痛いほど伝わってきました」

それから数日して拓さんは離婚しました。

予期せぬ離婚、父親の病気と立て続けにショックな出来事が起き、さらに追い打ちをかけるように仕事上でのトラブルにも見舞われたという拓さん。

そんなとき、友人に誘われて私のセミナーへ参加したのです。

「セミナーでは涙で机がびしょびしょになるくらいに泣きました。そして、妻とのあいだに生じていた大きな溝も、深いところでは一つにつながっている。

真我という意識レベルでは、人間同士ぶつかり合うことのない世界が展開される。そう理解できたのです。離婚という経験によって真我がひらいた私は、過去に起きたすべてのことが感謝で愛だと実感しました」

セミナーを受けた数日後、拓さんのもとへ別れた妻から「あのときは、ごめんなさい」という思いがけない電話があったそうです。

「僕への拒絶感が強かった彼女から謝罪の言葉をもらうなんて、考えてもみないことでした。

自分が愛に目覚めるだけで、こんなにも状況が大きく転換するんですね」

拓さんにとっては奇跡を体験する出来事だったようです。