1455.必死になれば何でもできる

真我日記

佐藤康行の言葉をお伝えします。著者成功と幸福を呼ぶ言葉より
私は経営者になろうと決心しましたが、お金もコネクションも何もありませんでした。

いろいろと考えて、お金も貯まり、たくさんの人と会えて自分を高めていく方法として、フルコミッションのセールスを選びました。

フルコミッションのセールスならば、結果を出せなければ生活していけませんが、自分でやった分だけは収入は入ります。

これならば高収入を得ることも可能ですし、自分を鍛えることもできると考えたのです。

後にこのことを、ある合気道の先生に話したら、

「佐藤さん、その考えは、巌流島の宮本武蔵と佐々木小次郎の戦いですよ。

宮本武蔵は船を漕ぐ櫂で戦い、佐々木小次郎は物干し竿と呼ばれた長い刀で戦いました。

だから宮本武蔵が勝ったのです。

それは、佐々木小次郎は本物の剣に頼ったが、宮本武蔵は心の神剣に頼ったのです。

心の神剣が実際の刀に勝ったのです」

というように話してくれました。

自分を窮地に追い込むことによって、本当の力を出すことができるのです。

フルコミッションのセールスは、売れなければ収入が無く、生活していけません。

この世界で成功するためには、徹底的に数を当たり、攻撃、攻撃で行かなければならないのです。

まず最初に、化粧品のセールスをやりました。

カタログを持って、一軒一軒訪問していく、飛び込みのセールスでした。

それまでは、コックをしていましたから、なかなか訪問する勇気がありませんでした。

ドア・チャイムを押そうと思っても、人が出てきたらどうしよう、などと笑い話のような気持ちでした。

三日間、一軒も訪問できませんでした。

先輩からは、セールスという仕事が向いていないなら止めろ、と言われたりしました。

自分自身が情けなくて、悔しくてしかたありませんでした。

『よーし、今にみていろ』と、私はその晩、頭にハチマキを巻いて寝ました。

翌朝、目を覚ますのと同時に外に飛び出し、三百~四百軒くらいの家を飛び込んで回りました。

そして、ついに一軒の家で化粧品を買ってもらいました。

それからは、セールス自体は未熟でしたが、下手な鉄砲も数打ちゃ当たる、の諺通り数多く訪問すれば、毎日必ず何件かは売れるようになりました。

この時、私は体験から学んだのです。

上手いとか下手とかテクニックの問題ではない、たくさんの人々の中にはいろいろな心があるのです。

全ての人の考えは全部違うのです。

自分が勝手に、それを皆同じだと思い込んでいるだけなのです。

自分が未熟ならば未熟なりに通用する人が必ずいるのです。

自分が下手ならば、下手なりに数をこなせばよいのです。

それからどんどん売れるようになって、一ヵ月目に先輩達を皆追い抜いてしまいました。

毎朝、私は精神統一して「今日は絶対、売り上げゼロでは帰るまい」と誓ってからセールスに出かけると、必ず何か売り上げがあるのです。

私はもともと人前で話のできるような人間ではありませんでした。

その私が、トップセールスマンになれたのです。

誰でも必死になれば何でもできるのです。