1174.良い所取りしない良いと思ってるものから捨てる

真我日記

佐藤康行の言葉をお伝えします。「大切だと思っているものから

真っ先に『捨てる』」

についてです。

彼女は、

「分かりました。

何をおいても助かりたいので、

会社も手放し、

財産も捨てます。

三十歳になる息子に会社を渡すことに

します」と言う。

ところが

「生活は会社から毎月給料をもらって

やることにします」とも言いました。

私は、

「それではダメなんだ。

会社を全部息子に売ってしまいなさい。

そして、

今まであなたが毎月もらっていた額だけ

のお金を

会社売却代として分割で息子に

支払わせなさい。

そして、

スッカラカンになってやり直しなさい。

あなたの読んでいた本も

何もかも捨てて、生まれ変わりなさい」

私は、

「これまでのあなたの環境を

すべて捨てろ」と言ったのです。

彼女ははじめ、

会社に相当の執着心を持っていたので

強烈な葛藤はありました。

しかし、

やはり「自分の命が助かりたい」、

という一心から、

やがて私のアドバイスどおり、

会社を息子にすべて売却し、

再出発することになりました。

そして、

それを実行に移した途端、

いろいろな問題が噴出してきました。

会社を、

彼女がトップでしっかりと支えて

運営していた時には押さえられて

いたものが、

その手綱を放した状態になった時から、

会社が一人で暴れだしたのです。

社員の中には

「社長が辞めるなら、私も辞めます」と

言いだす者も出て来たらしい。

彼女は、

慌てて私に電話をしてきて、

不安そうに

「どうしたら良いんでしょう」と

聞いてきました。

私は、

「何を言っているんだ。

あなたが死んだら起きることが、

今起きているんだよ。

あなたが生きているうちに起きて

いるんだから、

生きている今、

死んだら起きることが

見れるじゃないか。」

「ただし、あなたは死んだと思って、

その状況に一切口出しをするな。

そうしなければ環境も、

あなた自身も変われないし、

ガンは治らないんだよ」

そして、私は彼女にもう一度

「会社はあなたのものではない。

だから一切捨てなさい。

考え方も、思想も、哲学も、

読んでいる本も、

そして、

子どもさえ捨てなさい」ということを

言ったのです。

私がここまで彼女に言ったのは

なぜだろうか?

彼女は離婚もし、癌にもなりました。

そして、

彼女には子どもも三十歳を越えた

長男を頭に二人います。

そのうちの一人は

“引きこもり”だと聞きました。

こうした、

いろいろな事が起きてくるのは

彼女の『執着の愛』が強いことが

原因となり、

それが様々な形となって

現れてきたものでした。

それが、

子どもさえも縛りつけ、

反抗心や問題となって現れているのが

私にはみえたからです。

だから執着するもの全部を

『捨てなさい』と言ったのです。

子どもは自分のモノでなくて、

神様のものだと思って

手放しなさいと言ったのです。

彼女は今、

私のアドバイスの実行をチャレンジ中で

「近いうちに全部解決する」と

言っています。

こうしているうちに、

問題のガンは、

不思議なことにほぼ治癒してしまいました。

『捨てる』のは、

その全てであって、

“良い所取り”することではありません。

むしろ自分が良いと思っているもの、

大切だと思っているものから

真っ先に『捨てる』必要があります。

良いと思っているものにこそ

執着心が強くあって、

今の自分を変えていこうと、

脱皮するのを妨げるからです。

なかなか捨てられないのは、

自分にとって良いと思われるものも

含まれるからなのです。